長野県青木村の小学校の自転車クラブの4人が、8月、運転の技能や知識を競う全国大会に出場します。部員1人という存続の危機を乗り越えてつかんだ大舞台。夏休み中も練習に励んでいます。
ピンを倒さないようジグザグに走行したり、「手信号」をしながらS字のコースを進んだり。デコボコ道に見立てた障害物もうまく乗り越えました。
自転車を運転していたのは小学生です。青木村の青木小学校の体育館で行われた「自転車クラブ」の練習。部員のうち4人は、8月、大舞台を控えています。
青木小学校5年 尾和穂高さん:
「チームで優勝できたらと思います」
4人は7月、長野市で開かれた自転車の安全運転の技能や知識を競う県大会に出場。交通ルールなどの筆記試験と、「安全走行」と「技能走行」の実技試験で、見事、団体優勝し、全国大会への出場を決めました。
2010年にクラブが発足してから初めての快挙でした。
青木小学校5年 星野泰駕さん:
「緊張して無理だと思っていたけど、優勝してびっくりした。うれしいし、仲間が自転車に乗るのが、うますぎてびっくりした」
団体優勝の喜びを語る5年生の星野泰駕さん(10)。2024年の県大会にも出場し準優勝した実力者です。
しかし、ほかのメンバー3人が3月で卒業。4月からは部員も星野さん1人だけとなり、クラブは存続の危機を迎えました。
どうすれば部員を増やせるか。星野さんは、学校とも相談し、4月の交通安全教室の際、全校の前で持ち味の走行技術を披露しました。自転車の楽しさや魅力を伝えるためです。
すると、自転車に興味を持った児童が次々とクラブに加わり、部員は17人になりました。
青木小学校5年 尾和穂高さん:
「(自転車は)いろいろできなかったり、できたりうれしかったりして、楽しい」
青木小学校5年 星野泰駕さん:
「(去年の)3倍くらいに増えて、何でこんなに増えたのか、びっくりした。面白い仲間もいるから、いつも楽しくできている」
4月に新チームを組み、放課後や休日に練習を重ねてきた4人。
指導する上原英雄さん:
「それはちょっと急ブレーキすぎる、もう少しゆっくり」
指導する上田交通安全協会副会長の上原英雄さん(75)も成長を感じています。
指導する上原英雄さん:
「非常に素直、なおかつ自分ができないところは黙々と練習している。だから、(県大会)優勝となったときは感無量だった」
夏休み中もほぼ毎日練習している4人。目指すは「全国優勝」です。
青木小学校5年 星野泰駕さん:
「優勝して、青木村すごいぞということを見せつけたい」
大会は8月6日に都内で行われます。