長岡空襲から8月1日で80年が経ちます。新潟県長岡市では様々な式典が行われ、犠牲者への鎮魂、そして平和への祈りが捧げられました。
アメリカ軍による爆撃を受け、1489人が犠牲となった長岡空襲から8月1日で80年。
長岡市の平和の森公園で行われたのは、空襲で亡くなった子どもや教職員などを追悼する集いです。出席者は平和への願いを込めて平和像へ花を手向けました。
事前に長岡空襲について学んだ児童たちは…
【児童】
「長岡空襲の体験談を見て、戦争の恐ろしさや悲惨さを知った」
自分たちで作成した紙芝居やスライドを使って平和学習の成果を発表しました。
【代表で千羽鶴を手向けた生徒】
「自分が渡した千羽鶴は、被害者の遺族が折ったものだと聞いたので、その人たちの思いというのも重く感じた」
その後、行われた平和祈念式典では、長岡空襲の経験者がその悲惨さを訴えました。
【長岡空襲経験者 平澤甚九郎さん】
「周囲は昼のように明るく、避難を急ぐ私たちの行く手を遮るように焼夷弾が降り注ぐ。この様子を目の当たりにし、恐怖のあまり足がすくんだ。今こそ人命の尊さ、平和のありがたさを真剣に考えるとき」
式典に参列した人たちは、今ある日常の大切さを実感していました。
【参列者】
「今の平和な日常が当たり前ではないことに気がついた」
【参列者】
「私たちが平和に暮らせているのも、亡くなった方がいてこそのものだと思うので、すごく感謝している」
そして、戦争を経験した世代が願うのは、悲惨な歴史を繰り返さないためにその過去の記憶をつないでいくことです。
【長岡空襲の経験者】
「私も6歳で火の中をくぐって逃げた。今は語り部をしている。ぜひ、歴史を知ってもらいたい。本当のところを」
【長岡空襲の経験者】
「世界中で戦争があるが、戦争は一般の市民が迷惑を被るだけ。みんな仲良く暮らせたらと思っている」
8月1日は空襲の始まった時刻に合わせて慰霊の花火・白菊が打ち上げられます。