今月21日の海の日から約1カ月の間、富山県射水市の海老江海浜公園では、「エビデイ!ビーチ」という催しが行われ、毎日、様々な体験型のイベントが行われています。
海離れが進んでいるとされるなか、イベントが提案する海との新たな関わり方とは何か取材しました。
射水市の海水浴場、海老江海浜公園。
海の日の夕方6時。地元の海老江西町獅子方若連中が初めて海を背景に勇壮な獅子舞を披露し、この日の「エビデイ!ビーチ」の開幕を祝いました。
このイベントは、日本財団などが取り組む海と日本プロジェクトの一環として今年初めて開かれたもので、海辺で体験する様々な催しなどを通して、海を好きになり、海について考えるきっかけになればとの思いから企画されました。
「海と日本人」に関する意識調査によると、県民の海への関心度は、47都道府県中、43位と低く、イベントを通して、多くの県民が富山湾の豊かな海の魅力を体感し、未来に残す心を育んでほしいという願いも込められています。
*獅子舞で参加した男性
「海老江の海は自分の家みたいな存在。イベントを通して海を楽しんでもらいつつ海老江を知ってもらえたらいい」
*海老江地区に暮らす女性
「晴れていたら立山連峰がきれいに見えるときもある。海岸でバーベキューをしている人もいる。皆さんに来てもらいたい」
座禅やヨガ、スポーツ、ライブなど、日替わりで様々なイベントが用意されているこの「エビデイ!ビーチ」。
24日には、海を考えるトークセッション「さかな好きナイト」が行われました。
特設ステージに登壇したのは、「富山のさかなクン」こと東京海洋大学の大屋進之介さんとお笑いタレントで自称、日本で一番さかなを愛する「さかな芸人」のハットリさんです。
ハットリさんは魚の名前を使った替え歌を披露し、会場を盛り上げました。
続けて魚のイラスト対決が行われたほか、ハットリさんがこれまでに食べた珍しい魚などを紹介。
来場者は、魚や海に関する少しマニアックな話題に耳を傾け、楽しんでいました。
*さかな芸人 ハットリさん
「海がどんどん変わって、魚の種類が変わるなど課題が多い中で、海に親しみを持ってもらうのが一番大事。難しいことから入るんじゃなくて、まずは楽しいから入ってもらうことが大事。」
Q富山の魚の印象は?
*さかな芸人 ハットリさん
「富山の魚はおいしくて素敵なので特別だということを自信を持って発信してほしい」
27日の朝に行われたのが、「コドモデパート」。
100種類以上ある素材を、子供たちの発想で自由に組み合わせ、オリジナルのアート作品をつくるワークショップです。
材料は使わなくなったソファーのスポンジや家を建てるときに出た木材の廃材など。
リサイクルやリユースなど、環境に配慮した活動を積極的に行う県内の企業から提供された素材です。
*ベイビートーイ 平野聡子さん
「開放的な青空と海の前でのびのびと自由に大好きなものを追求してほしい。」
子供たちは、廃材や紙コップ、紙粘土などを使って、海の生き物や動物、乗り物など、思い思いの作品を作っていました。
*子どもたち
「クマつくっている。楽しい」
*お母さん
「モノを簡単に捨てずにこうやって遊べるならいいなと思った。」
できあがった作品は、この日の夕方、イルミネーションと一緒に展示されました。
会場近くの海王丸パークでは、花火も打ちあがり、夏のビーチをさらに美しく彩りました。
このようにあらゆる世代の人たちが海と向き合うきっかけになるような様々なコンテンツが用意されている「エビデイ!ビーチ」。
8月17日まで射水市の海老江海浜公園で開かれています。
みなさんも海の新たな楽しみや可能性に触れてみませんか?