兵庫県三田市の「食べる米はまずい」などと発言した新潟県上越市の中川幹太市長が、先ほど農家たちに謝罪するため三田市に到着しました。

三田市の田村市長が出迎えました。

まず中川市長は「不適切な発言によって三田市・三田市民・農家のみなさま・関係者のみなさまに非常に不快でご心痛をおかけしたこと深くお詫び申し上げます」と田村三田市長に対して謝罪しました。

【上越市 中川市長】「今回は訪問を受けていただきまして誠にありがとうございます。今回の私の不適切な発言によって、三田市、そして三田市民・農家のみなさま、そして関係者のみなさまに非常に不快でご心痛をおかけしたこと、改めて深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

30年以上前の、子供のころのおぼろげな記憶によって、たくさんのみなさんにご不快な思いをさせてしまいまして、私としては深く反省をしているところでございます。『良食味米』として有名な”三田米”、そして全国の日本酒に使われている、こちらの山田錦も当市の方でも使わせさせていただいておりますし、そういった生産者のみなさまの、生産に対する思い、そして日頃の苦労を私は踏みにじるような軽率な発言だったと思いまして、深く反省をしております。

これからですね、三田市長始め、たくさんの受け入れ体制を整えていただきまして本当にありがとうございます。また現場の皆さんの生産の意欲であるとか、こちらの特徴などを現場で拝見させていただきまして、私の発言に対して、改めて謝罪をさせていただきたいと思いますので、どうか今日はよろしくお願いいたします」

■かつて三田市に住んでいた上越市・中川市長がイベントで「食べる米はまずい、酒はおいしい」と発言

上越市の中川幹太市長は、7月1日に行われたふるさと納税関連のイベントで、自身がかつて住んでいた三田市について、「食べる米はまずい、酒はおいしい」などと発言しました。

これを受けて三田市の田村市長が抗議文を送り、中川市長が謝罪する事態となっていました。

【上越市 中川幹太市長(7月9日)】「不適切・不見識な表現を用い、侮蔑に当たるような発言をしてしまったことは、弁明の余地もございません」

中川市長は、「30年以上前に食べたお米の感想で、どこの産地か分からない」とも述べています。

■三田市・田村市長「謝罪は受け入れられない」と反発 中川市長の意向を受け”直接謝罪”

一方、三田市の田村市長は中川市長が謝罪した翌日の7月10日朝、直接、謝罪の電話があったことを明かしたものの、「謝罪は受け入れられない」と反発していました。

【三田市 田村克也市長】「農業者、関係者の努力・思い、今後の風評被害の影響を考えると、強い憤りを感じているということには変わらない。そして取り返しのつかない重大な誤りであるということで、す当然ながら、ここで謝罪されたからといって、受け入れることはできないと。ご自身が30年くらい前に食べた、どこで買ったか分からないお米の評価と、しっかり重ねて言っていただきたい」

そして中川市長からの「市長や生産者に直接謝罪したい」という申し出を受けて、きょう=29日の訪問となっていました。

■「三田米」斎藤知事も”推薦”

こうした一連の出来事を受けて、兵庫県の斎藤知事は定例記者会見で「我が家は三田米」と明かすとともに「非常に価格もお手頃で味もしっかりおいしい」と話していました。

三田市のホームページによると、「三田米」は、「ふるさと納税の返礼品や学校給食用としても人気で、武庫川水系の水に恵まれ、稲の成熟期に大きな寒暖差を生む三田盆地特有の気候が甘みや旨みを出している」ということです。

関西テレビ
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