瀬戸内海に面し、明石海峡大橋と新鮮な海の幸で知られる兵庫県明石市。
歴史と自然が調和する街には、食文化の中心地として知られる商店街があります。
「魚の棚」と書いて「うおんたな」と読む、活気あふれる商店街を俳優の大東駿介さんが訪れました。
■「うおんたな」と読める?地元民の常識は観光客のミステリー
大東さんに商店街の入り口で早速問題です。
「魚の棚」の読み方はなんでしょうか?
【大東駿介さん】「魚の棚?うおのたなじゃないの?うおん、うおんたな?」
実は「うおんたな」と読むんです。
戸惑う大東さんでしたが、実際に商店街の人に確認すると、「うおんたな」と即答され、地元の常識を知ることができました。
■全国的にも珍しい!魚の棚商店街の魚が美味しい理由は「昼網」
魚の棚商店街の海の幸が特に美味しい理由について、大東さんは「うず潮がぐるぐる回ってるから、身が鍛えられた」と推理。
鮮魚店に聞いてみると、「潮の流れが速い」のは明石の魚が美味しい理由で…
魚の棚商店街の海の幸が美味しいのは、全国的にも珍しい「昼網(ひるあみ)」というシステムがあるからだというのです。
通常、漁港で水揚げされた魚が店頭に並ぶのは次の日になるのですが、明石では獲れたその日のお昼にはもうセリにかけられ、すぐさまお店へと運ばれます。
“とれたての新鮮な魚介”を味わえるのが、明石の自慢なのです!
大東さんは明石のタコを試食し、その新鮮さに感動します。
【大東駿介さん】「口に入れた瞬間から香りが…噛むたびに旨味がどんどん出てきますね。めちゃくちゃ美味しい」
■魚の棚商店街名物「たこせん」作りを体験!
魚の棚商店街には、新鮮な魚介類以外にも魅力がいっぱい。
その一つが「たこせん」です。
通常のタコせんとは一味違う、この商店街の名物を作ることが「永楽堂」というせんべい店で体験できます。
大東さんも挑戦!生地の上に醤油漬けした明石のタコをたっぷりと乗せ、専用の機械でプレス。少しずつ圧力を加えながら、3分ほど焼けば完成です。
【大東駿介さん】「でっか!アツ!美味しい~香ばしいな。すごいわ、あれだけタコ入ってんねんから。おやつにしておくにはちょっと贅沢すぎるけど」
■100年の歴史!練り物店で職人技を見学
明石で100年以上続く老舗の練り物店「ハセ蒲鉾」も訪問しました。
素材を活かした昔ながらの製法を守り続けていて、できたての商品は食べ歩きにもぴったりです。
名物は「淡路島のたまねぎ天」や明石のソウルフード「上ちくわ」。
「上ちくわ」はサメを中心に、ハモやタラなども加えたすり身を使い、普通のちくわよりも強めのかみごたえと塩加減が特徴で愛されています。
店の奥にある工場も見学させてもらった大東さんは天ぷら作りに挑戦!
しかし、すり身は見た目以上に硬く、素早く型に塗り込まないとはがれません。
職人技の奥深さを実感したところで、揚げたてをいただきました。
【大東駿介さん】「こういう天ぷらの揚げたて初めて食べましたけど、めちゃくちゃ美味しいです。まるで違う食感で、弾力があって香ばしさもある」
■鯛焼きならぬ“焼き鯛”の名店で100年超えの伝統の技を体験
創業から100年を超える「魚秀」は、焼き魚の専門店。
中でも、鯛の姿焼きは店の看板商品です。
縁起物として日本の祝い事の席では欠かせない焼き鯛。
年末には多くの人が買い求めに来るということで、3日間で4~5000匹が売れるということです。
「魚秀」の焼き鯛は、味以外にも「見た目の美しさ」を追及しているといいます。
鯛を焼き上げる前の串打ちでは、お腹が膨らむように串を刺す「踊り串」と呼ばれる技法で、まるで泳いでいるかのような立体感のある形に仕上げます。
続いて「化粧塩」と呼ばれる工程では、ヒレに粗塩を塗り込むことで、形が整うだけでなく塩がコーティングの役目も果たすため、焼いた時に焦げ付かず美しく仕上がるのです。
そして焼きの工程では、脂の乗った真鯛の両面に、およそ40分かけて火を通し、ふっくらと焼き上げます。
【大東駿介さん】「いや、すごいわ!ほんまふわふわで香りが違うから。皮の中に旨味がぎゅっと閉じ込められてんですね。焼き立て、これたまらんで」
■明石の魅力を再発見!
取材を終えた大東さんは、明石の食文化の深さに感銘を受けました。
【大東駿介さん】「明石、僕びっくりですね。鮮魚店もそうですけど、あんな鮮度で食べれるのは明石ならではですよね。僕元々お魚好きやったんですけど、明石通り越して魚好きなんか語られないでしょ」
「魚の棚」と書いて「うおんたな」と読む商店街。
潮の流れが早く、「昼網」という独自のシステムを持つ明石だからこそ味わえる新鮮な海の幸。
そして100年以上続く老舗店の職人技。
大東さんが体験した明石の魅力は、まさに「てくてく」歩いて発見する価値のあるものばかりでした。
(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」 2025年7月17日 木曜日放送)