高知県内の山の中で国の天然記念物に指定されている生き物が見つかりました。

今週、県内の山にカニを取りに行っていた人が発見し、見たことない種類であったことから、むろと廃校水族館に調査を依頼しました。

Q館長、これは何ですか?

むろと廃校水族館・若月元樹 館長:
「これはオカヤドカリですね。国の天然記念物です」

その名も「ムラサキオカヤドカリ」です。国の天然記念物に指定されている「オカヤドカリ」の一種で、沖縄の沿岸などに生息しています。高知にはいないと見られていました。

むろと廃校水族館によると、今回発見されたものは体長10センチほど。そして、この個体が「宿」としている貝殻にご注目ください。

若月 館長:
「これはチョウセンサザエという、沖縄の方でよくみられるサザエなので、そこは面白いなと思っています」

天然記念物であることから、ムラサキオカヤドカリを人間が移動させることは禁止されていて、なぜ高知の山にいるのかは分かっていません。

しかし、10年以上前にも、県内の沿岸にいるという情報があり、高知大の研究チームが探しに行ったことも。

若月 館長:
「お子さんたちが海に出かけて、ヤドカリとかを見つけることもあると思うんですけど、見るだけ、観察するだけで楽しんでいただければと思います」

もし見つけたら、写真を撮って、むろと廃校水族館など専門家に相談してください。また、今回発見されたムラサキオカヤドカリは、この後すぐに元いた場所に返されています。

*追記(7月26日午後1時20分)当初、「オカヤドカリは高知には生息していないと見られていた」としていましたが、追加取材に基づき削除しました