世界的に競技人口が急増しているeスポーツですが、授業に採用している学校があります。

 子どもたちはどんな力を身につけるのか、調べてみました。

 世界的なブームを巻き起こしているeスポーツ。

 パソコンゲームやビデオゲームを使って対戦する競技のことです。

 2025年札幌市で開かれた国際大会では賞金総額、なんと3億円以上です。

eスポーツを授業として取り入れる

 このeスポーツを授業で取り入れている学校があります。

 30台の高性能なゲーミングパソコンに仲間と意思疎通できるマイク付きのヘッドフォン。

 プロの指導者からアドバイスを受けることもできるなど、eスポーツに取り組む環境が整っています。
 
 ここは中学校を卒業した生徒が学ぶ専修学校。

 約240人が通っています。

eスポーツコースは人気

 ネイティブの教師がすべて英語で授業する国際コースや、eスポーツコースなど4つのコースに分かれて、一つの分野を専門的に学びます。
 
 なかでもeスポーツコースは、一学年90人のうち約30人が希望するほど人気のコースです。

 しかし、プロゲーマーを養成するためではありません。 

 「協働性ですね。5人チームでやるので1人だけ上手でも勝てないので。他者と関わる力を育てることに影響すると思いましてこのゲームを採用しています」(専修学校クラーク高等学院 福島啓友コース長)

 学校が採用しているのは、「リーグ・オブ・レジェンド」と呼ばれる世界的に人気のゲーム。

 5人1チームで連携してプレイします。

 「コミュニケーション能力、相手に分かりやすく伝える能力は上がるんじゃないか思います」(全国大会進出 小島僚太さん)

 「チーム力、協力する力がどんどん身についていきました」(全国大会進出 吉田拓斗さん)

 2025年は高校生を対象にした大会で北海道1位に輝き、全国大会にも出場しました。

コースには不登校を経験した生徒も…

 さらにeスポーツコースには、不登校を経験した子どもたちも少なくありません。

 「趣味が合う人が多いから孤立することも少ないし。続ける力っていうのが中学の時は学校嫌だなって思ったらすぐ諦めたり、勉強もそうだったけど。2年生の時に皆勤賞を取って今も1回も休んでなくて皆勤なんですよ」(eスポーツコース 大橋陽さん)

 「どんなことでもいいから本気で3年間やり切ったときに勝手に他の力も伸びている。eスポーツを本気でやってたらそれで力がついたりまわりの人が応援してくれたり。自信も誇りもついてくると感じています」(専修学校クラーク高等学院 中野陽介校長)

北海道文化放送
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