峠道を走っていたドライバーが目撃したのはものすごい速さで迫る土砂。
追いたてられたドライバーは「絶体絶命の状況でした」と話しました。
韓国で16日から続いた大雨。
土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、23日の時点で23人が死亡、5人が行方不明になっています。
南部の慶尚南道(キョンサンナンドウ)で撮影された映像では、土砂が車道を飲み込むように駆け降りていきます。
ドライバーは、急いで避難を開始。
しかし、流れてきた木の枝が行く手を阻みます。
次の瞬間、後ろで大規模な土砂くずれが。
まるでドライバーを狙うかのように追いかけてきます。
ドライバー:
今にも襲われそうで、どうしたらいいかわからなかった。
なぜ、これほど急激な土砂崩れが起きたのでしょうか。
地元メディアによると、この日、周辺の雨量は1時間あたり100mmを超え、韓国気象庁が定義する「極限豪雨」となっていました。
現地の専門機関による実験映像。
1時間あたり50mmの雨では、土砂はズルズルとゆっくり崩れます。
ところが、1時間あたり72mm以上の「極限豪雨」では、一気に崩壊。
染みこんだ雨が地中の砂を先に押し流し、斜面全体の崩壊が早く起きる可能性が高まるといいます。
ブロックの家をいともたやすく壊す土砂。
中のマネキンを一瞬で飲み込み押し流していきました。
専門家は、「山の近くに住む人は、早めに避難するべき」と話しています。