夏休み本番を迎え相次ぐ水の事故。
命を守るため役立つ身近なアイテムとは。
行楽日和となった3連休最終日の「海の日」。
各地で痛ましい事故が相次ぎました。
愛知県の海水浴場では、小学校低学年とみられる男の子が海の中で見つかり、死亡が確認されました。
三重県では、友人と川遊びに来ていた19歳の男性が溺れて死亡。
6日には、長野県でも痛ましい事故が。
一見、穏やかに見える梓川。
高校生たちが川岸から飛び込むなどして遊んでいたところ、1人の男子生徒が溺れて亡くなりました。
花を手向けに来た、死亡した生徒の友人の父親は「まだ信じられないというか、信じたくない。元気で挨拶しっかりしてくれる子で、思いやりのある優しい子でした。子供と仲良くしてくれてありがとうと」と話しました。
行楽シーズンを迎える中、どうすれば命を守れるのか。
「イット!」が向かったのは都内のプール。
行われていたのは、20人以上の子供たちが参加した着衣水泳教室です。
大人が目を離した隙に川へ落ちてしまった男の子。
助けに飛び込んだお母さんも一緒に溺れかけてしまいますが、ペットボトルを受け取り、浮かび上がると、ひもを結んだクーラーボックスにつかまり、無事に救助されました。
そして、いよいよ子供たちが実践。
泳ぎにくい着衣のままプールへ入ると、ペットボトルでぷかぷか。
さらに、コンビニ袋に空気を入れたり、大きなバケツを使って背浮きをしていました。
万が一の時に活用できる“身近な浮き具”。
参加した人は「(着衣だと)浮いてからすごく重かったし、バランス取るのが難しかった」「使う時がくれば(溺れた人の)役に立てることがうれしくてワクワクしてます」「袋はいつでも大体(手元に)あると思うので、袋が使えると初めて知られて良かった」と話しました。
他にも、ランドセルやかばん、長靴も空気を含ませれば浮き具として使用可能。
また、洋服自体に浮力があるため、重要なのは落ち着いて上向きで待つこと。
浮き具を投げ込む際には、水や石など重りとなるものを入れると届きやすくなるということです。
スポーツクラブNAS クラブスクール事業部・近藤早苗マネージャーは「もしもの時にちょっと冷静に対応ができる。全く初めて、何も知らない状態で水の中に落ちると誰でもパニックに(なる)。私たちも、泳げても突然落ちた瞬間はすごくパニックになると思います。万が一、何かが起こった時に、慌てず“助けを待てる”という訓練は必要」と話します。
また、海で遊ぶ際には時間にも注意。
午後2時ごろは“魔の時間帯”と呼ばれ、海風が強まったり、天気が急変しやすく、熱中症リスクも高まるため特に注意が必要だということです。