熊本市の新庁舎整備についてです。こちらをごらんください。青い部分が今の市役所の場所です。ここが移転・建て替えとなると市中心部の一等地が空くことになります。
23日は、この跡地や周辺のまちづくりについて議論が行われ、専門家からは「『市中心部の一等地が空く』というインパクトが伝わっていない」と指摘されたことが明らかになりました。
熊本市は、建て替えによる現庁舎跡地の活用や周辺のまちづくりについて、専門家らによる検討委員会を設置しています。
23日は、この委員会の分科会が非公開で開かれました。
このうち『現庁舎跡地利活用検討分科会』では、市が現庁舎跡地利用について行ったサウンディング調査の結果を報告。
土地開発事業者などからは『ハイクラスホテル』を軸とした複合施設の提案が複数寄せられた一方、跡地周辺の不動産所有者などはまだ具体化に至っていない現状に
あるということです。
【終了後・分科会長 星野 裕司 熊本大学教授】
「(現庁舎の)周りの方々がどういうチャレンジをしていいのか見えていないのが現状と思う。跡地のインパクトをしっかり周りに波及できてない。それがこれからの課題だという議論が今日の分科会では多かった」
検討委員会は、来年度中に『庁舎周辺まちづくりプラン』の原案を策定する予定です。
市は新庁舎整備の基本計画、基本設計、実施設計と進め2028年度に建築工事に入る見通しを示しています。
星野分科会長は「民間事業者から活性化策が出る呼び水になるようなプランにしなければならない」と述べていた。
また分科会ではプラン策定へ向け「他都市の事例を参考に民間事業者や市民が一緒に学びながら議論し、プランをまとめていく場が必要」などの意見が出された。
そして23日は、『まちなか再生・賑わい波及検討分科会』も開かれ、老朽化した建物の建て替えをサポートする施策などを検討していくなどとした。