仙台駅東口の信号のない横断歩道が今年度中に廃止されることになりました。場所は東口のロータリー前から東七番丁通にかけての横断歩道です。駅の出入り口からも近く、普段多くの通勤客や買い物客が利用しています。
渋滞の緩和が期待される一方で、利用者からは戸惑いの声もあがっています。

記者リポート
「仙台駅東口ロータリー前のこちらの横断歩道。今年度中の廃止が検討されています」

仙台駅東口の東七番丁通にある信号のない横断歩道。20年前、地域の要望を受けて設置されましたが、近年は通勤時間帯や週末に渋滞が頻発。自転車がすり抜けるなど、危険な場面も増えていました。

こうした状況を受けて、仙台東警察署は安全の確保と渋滞解消のため、年度内に廃止することを決定。乱横断を防ぐためのガードレールが設置される予定です。

周辺には企業や専門学校が立ち並び、普段から多くの人がこの横断歩道を利用しています。

通勤で使っている会社員
「ここがなくなると駅に向かうルートが減るのでちょっと不便に感じます」

近くの住民
「ここからだとすぐ駅に行けたのでなくなると困ります。車もけっこう止まってくれるから渡りやすいので…」

駅と周辺を結ぶ大事な動線となっていたこの横断歩道。廃止されれば、宮城野通へ出る場合、大きく迂回する必要があります。

記者リポート
「横断歩道が廃止された場合の最短ルートを歩いてみます」

もちろん、信号のタイミングによって時間は変わりますが…。

記者リポート
「手元のタイマーだと、1分半で渡ることができました」

一方、道路側から見ると…。

記者リポート
「信号は青ですが、横断歩道を渡る人たちでなかなか前に進むことができません…今やっと横断歩道を渡ることができました」

交差点から横断歩道を渡るまでわずか90メートルほどの距離におよそ2分半かかりました。歩行者がいるかぎり、車は止まらざるを得ない状況です。

タクシー運転手
「歩行者優先でピタピタ止まらなきゃならない。そうするとみんな後ろがキツキツなの。廃止してもらった方がいいね。別のルートを考えてもらった方がいい」
「土日はもう動かないイメージですね。運転手的には動きがよくなるからいい」

歩行者にとっては便利だった一方で、ドライバーにとっては渋滞の元になっていた横断歩道。仙台東警察署では、地域住民の理解を求めていく方針です。

仙台駅東口では「ヨドバシカメラ」前の交差点でも、改修工事が予定されています。

「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」の目の前の交差点です。「コ」の字型になっている横断歩道で危険な横断がたびたび見られるとして、「ロ」の字型となるように横断歩道を1カ所増やすということです。

また、音響式の信号機も設置されるそうです。

仙台東警察署によりますと、いずれも年度内に着工する予定だということです。

仙台放送
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