参院選で大敗した石破首相が21日、記者会見で続投する意向を表明したのに対し、立憲民主党など野党から厳しい批判が相次いだ。
立憲の野田代表は、石破首相の続投表明について、「自然災害への対応を言っていたが、いつあるか分からない。ダラダラと民意を無視して居座り続けるのか。説得力があまりにもなさすぎる」と批判したうえで、「改めて石破政権とは厳しく対峙(たいじ)していかなければいけないと分かった」と述べ、他の野党と連携を深めていく考えを示した。
国民民主党の玉木代表は記者団の取材に対し、「民間企業で言えば、衆院選、都議選、参院選と3つ連続で負けているということは3期連続赤字みたいなものだ。誰1人責任を取らないのは普通ありえないのではないか」と指摘し、「続投するのであれば事態打開のビジョンを示して、党内外にメッセージを発するのが最低限やるべきことではないか」と批判した。
さらに、「果たしてこのままで自民党内が本当に持つのかどうか。自民党全体が民意を無視したと捉えられる可能性もある。これからの党内政局を注意深く見守りたい」と述べた。
日本維新の会の前原共同代表は、FNNの取材に対し、「議席をかなり減らし、衆院選、都議選、参院選、3連敗だ。本人の意思とは裏腹に、なかなか党内での理解は得られないのではないか」と指摘した。
その上で、石破内閣に対する不信任決議案について、「仮に出されたら自民党の中からも造反が出るような状況になると思う。早晩行き詰まるのは避けられない」との見方を示した。
共産党の田村委員長は会見で、「続投するというのならば、これまでの政治のあり方を根本から変えなければならないはずだ」と述べた上で、「それもなく、例えば消費税の減税という要求にも背を向けたまま続投するということは、国民の審判に全く背を向けた対応だ」と強調した。