20日投開票が実施された参議院議員選挙の京都選挙区で、自民党現職の西田昌司さんが、4回目の当選を果たしました。

「ひめゆりの塔」に関する発言や、北陸新幹線の延伸計画などをめぐって逆風の中での選挙でしたが、経済の立て直しなどを訴えて4期連続で議席を死守しました。

■当選確実後 西田さんの話したことは

当選を確実にした後の西田さんのあいさつや報道陣への取材に話した内容です。

【西田昌司さん】「本当に皆様方ありがとうございました。今回の選挙は私にとりまして4期目の選挙ですけれども、本当に選挙が始まる前からですね、本当に厳しい選挙になるということは、予感しておりましたけれども、本当に想像以上に厳しい戦いでありました。

しかし、今日お越しの国会議員や府会議員、市会議員の選対の皆さん方、さらには応援していただいた、各種団体の皆さん方はじめ多くの首長の皆さん方や、それぞれの地方の議会の先生方もおられます。そして何よりも、ご支援いただいた支援者、後援会の皆様方に本当にお世話になりました。

さらにはこの事務的な裏方の仕事をやってくれた、選挙のスタッフの皆さん方、本当にすべての皆さん方に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました」

(Q.苦しい厳しい選挙だった要因は何でしょうか)
【西田昌司さん】「これは私の発言がいろいろ皆さん方に誤解を与えて、非常にご心配していただいたり、実際選挙の中でもですね、それを1つの争点にされて、選挙戦を戦わざるをえなかったと。そういう意味では私のですね不徳のいたすところがあったと思っております。

しかしもう一方で、これ全国的にもありますけれども、はっきり言いまして、昨年の衆議院選挙以降、自民党の中で整理ができていない、そのことに対する国民の大きな反発があったのも事実だと思っています。

そういうことも踏まえて、私自身、謙虚に反省するところは反省しながら、それと同時に、しっかりとこれから自民党を立て直す。

それからもっと言えば、この京都やこの日本は、本当に今大変な時期になっています。分断と対立だけの時代になってしまうと、これからの日本はどうなってしまうのか、そのことをしっかり私はこの皆さん方の代表として議席をいただきましたので、しっかりと日本を正しい方向に導いていくように頑張っていきたいと思いますので、今後ともご指導、ご支援をよろしくお願いします」

■「ひめゆりの塔」発言の影響は

(Q.発言という中の1つに「ひめゆりの塔」の発言の影響っていうのは?)
【西田昌司さん】「『ひめゆりの塔』の話は、何度も言ってますけれども、私の発言の中身をですね、よくご存じないままに、一方的に批判がされている報道が繰り返されましたので、その印象面って私、ものすごく大きかったと思います。

また私自身は『ひめゆりの塔』に関しまして、沖縄の方々に対して非難を与えるような、そういう発言をしたつもりは一切ございません。ただそれが、そういうふうな印象で報道されてきたことに、私は非常に残念ですけれども、それも含めて、私の不徳のいたすところだったのかもしれません。

しかし、誤解のないようにですね、しっかりこの問題については、今後とも話をして、また皆さん方にもしっかりと説明責任を果たしていきたいと思っております」

■「北陸新幹線ルート問題」が争点に

(Q.北陸新幹線延伸計画が京都で争点に)
【西田昌司さん】「それはまさに作られた争点だったと思いますね。というのはもともと、この問題は、7年ほど前に確か決めたはずなんですね。

私が与党の委員長であったときに、そのコースを発表して、あとは駅位置をどうするかということだけが残っていたわけです。それについて、様々な環境影響の調査などをして、一応駅の案が示されたというところでありますが、その駅の話よりも、要するにコースそのものが不要であるとか、何か誤解を与えるような印象の批判が繰り返されてましたけれども、そこ自体が、なぜ今そういう話になるのかと。

本来、この6~7年前のときにね、議論があればわかるんですけれども、その時は一切なくて、今この参議院選挙直前になって、取ってつけたような形で、(争点に)私はなっていると思っています。

特に米原ルートを言われている人いますけど、これはそもそも地元の自治体が反対をしておりますので、これできないんですね。

JRと地元、京都の場合は、これは市長さんも知事さんも、『いろいろな心配事項があるから、その辺の懸念を、話してもらわないと市民が府民が納得できない』。そういうことをおっしゃってますけれども、反対とかそういう話ではないわけなんですね。

だからそこが一緒くたになってですね、市民の皆さん方に誤解を与えるような、私は報道がされたりですね、それぞれの候補者がそういうことを言っておられたんですけど。

ちょっと私自身はですね、もう少し冷静に事実関係を積み上げた上で、批判はそれぞれやっていただいていいんですけれども、やっぱり国会議員として働いていこうとするなら、その辺の根拠をしっかりわかった上で、議論をしていただかないと。

ちょっと今回の話は私自身は非常に納得いかないといいましょうかね、何でそういう議論になってくるのか。事実を事実として1つ1つね、積み上げていただくと、『米原ルートを』と言われている方がね、そこまで言われるんだったら、滋賀県の知事さんや市、それから福井県の知事さんに、またJRさんにしっかり納得していただいて、『その方法もありますね』というんだったら私も、もちろん代替ルートとして考えることはできると思いますけれども、その時点はもうすでに何年も前に『ノー』ということを言われて、済んでいるわけですね。

だからそのあと何が変わったかという根拠にされてるのが、いわゆる事業費や大幅に伸びたと言われてるんですけど、それは同じことが米原ルートについてもいえるわけですよ。同じ理屈に増えるわけです。

つまりあれは、資材費とか、いわゆる働き方改革でこの人件費などがね、伸びてくるということが原因ですから、同じ理屈で米原でも(コストは)伸びるんですね。

だからそれよりも、いわゆるベネフィット(利益)の分ですね、米原を(北陸新幹線に)つなぐベネフィットがあるのか。小浜ルートと比べて、(利益が)どちらが大きいのかというのは、明らかに小浜ルートが大きいということが実証されているので、このルートになったという、その一番初めの、根本的な仕組みが理解というよりも誤解を与えるように、わざとこれは言ってこられてるんじゃないかなという気がする。非常に残念でした」

(Q.京都の自民党の議席を守ったことについてはいかがでしょうか)
「これは本当に皆さん方のおかげです。これは私の議席というよりも本当に自民党が守ってきた貴重なこの実績でありまして、政府とそしてこの京都をつなぎ、それから今日は京都府知事・西脇知事や松井(京都)市長さんもおられますけども、府下の市町村の皆さん方でですね、その要望をしっかりつかまえて、この政府に送っていくと、その貴重な実績がもしなくなるとですね、これは維新さんとそれから共産さんになったかもしれないんですね。

そうすると今、知事さんや京都市長さんを支えている議会の中でもですね、まさに敵対するていうかね、知事与党、市長与党という言い方は正しくないかもしれませんけど、随分そのそれぞれの自治体の運営にも大きな影響を与えたと思いますんで、そこを何とかですね、私が食い止めさせていただいたということは本当に、私もですね、ほっとしております。本当に皆さん方のおかげです。ありがとうございます」

関西テレビ
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