北海道福島町の住宅街で7月12日、クマに新聞配達員の52歳の男性が襲われ、その後、死亡が確認されました。

 付近では10日、クマが徘徊する姿が目撃されていました。

 クマに襲われ、死亡したのは福島町の新聞配達員・佐藤研樹さん(52)です。

 佐藤さんは母親と町内で二人暮らしで、その母親がUHBの取材に応じ、当時の状況を話してくれました。

 母親によりますと佐藤さんは、12日午前1時30分に、新聞配達のため自宅を出ました。

 いつもであれば、午前3時には帰ってくるのに、この日は帰宅しませんでした。母親は不審に思い、午前3時20分ごろ車で現場付近を探しました。

 その後、午前3時45分ぐらいに一度、家に戻りますが、やはり帰っていませんでした。

 さらにもう一度、現場向かうと、今度は救急車が止まっていました。その場で運ばれる佐藤さんを確認したといいます。

 「痛くて苦しかっただろうと思う。かわいそうでならない」(佐藤さんの母親)

 新聞配達員の仕事を20年続けていた佐藤さん。この時期はコンブ漁をアルバイトで手伝っていました。

 警察などによりますと、佐藤さんは午前2時50分ごろ福島町の住宅街でクマに襲われ、近くのやぶの中に引きずり込まれました。

 その後、やぶで倒れている佐藤さんが発見されましたが、全身を引っかかれ、腹部を中心にかまれていて、その場で死亡が確認されました。

 襲ったとみられるクマはまだ付近に潜んでいるとみられ、周辺では警戒が続いています。警察とハンターは駆除する方針です。

 佐藤さんが襲われる前の10日夜、町内で住宅街を徘徊するクマが目撃され、その姿が撮影されていました。今回、佐藤さんを襲った個体と同一であるか否かは分かっていません。

【動画撮影:視聴者】

北海道文化放送
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