アメリカのニューヨーク・タイムズは、アメリカ軍が攻撃したイラン中部フォルドゥの地下核施設について「完全な破壊には至らなかった」との見解を報じました。

アメリカのヘグセス国防長官らは22日、「ミッドナイトハンマー=真夜中の鉄つい」と名付けたイランの3つの核施設に対する攻撃について記者会見し成果を強調しました。

こうした中、CNNテレビは22日、イラン中部フォルドゥの衛星写真の分析結果として攻撃前と攻撃後の写真を比較すると、少なくとも6カ所のくぼみが確認できると指摘しました。

トランプ大統領やヘグセス国防長官は「攻撃の目的は果たした」などと主張していますが、ニューヨーク・タイムズはアメリカとイスラエルの当局者の見解として、フォルドゥの地下核施設について、「完全な破壊には至らなかった」と報じました。

アメリカのバンス副大統領は22日、NBCテレビの番組で、核施設の完全な破壊を確信しているかと問われると「イランの核兵器開発を大幅に遅らせた」と述べるにとどめました。

また、「イランと戦争をしているのではなく、イランの核開発計画と戦っている」と述べ、全面戦争は望まない考えを示しています。

ルビオ国務長官もCBSテレビで、イランが核兵器の製造に必要なものを全て保有し、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を開発する意図もあったと攻撃の正当性を主張しています。

一方、イラン側も対決姿勢を強めています。

イランメディアはホルムズ海峡の封鎖を国会が承認したと報じました。

ただ、最終的な判断は最高安全保障委員会に委ねられるということです。

イラン革命防衛隊は22日声明を出し、アメリカの攻撃について「前例のない犯罪で後悔すべき対応が待ち受けている」として報復する姿勢を示唆していて、イランの出方に注目が集まります。

フジテレビ
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国際取材部
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