時代に合っていない、いわゆる「ブラック校則」。
全国的に問題となったことで、大分県内の学校でも見直しが進められてきましたが、いまの校則はどうなっているのでしょうか。
県立高校の校則を調べてみると、まだまだ気になるものがありました。
県教委によりますと、2024年度、校則について生徒と話し合いの機会を設けた県立高校は全日制39校中33校でした。また22校が1つ以上の校則を見直したということです。
そこで、2025年度の校則はどうなってるのか、各高校の校則を調べてみました。
◆TOS甲斐菜々子記者
「ハンディファンの使用、授業中以外は原則使用を認めるとあります。最近の暑さに考慮していますね。あとは…アームカバーに関しても使用を認める高校もあります」
一方で…
◆TOS甲斐菜々子記者
「髪型ですが、ツーブロック禁止。SNSの利用に際しては事務連絡のみの利用とし…」
こうした気になる校則。街の高校生たちからも、疑問の声が聞かれました。
◆高校1年生<膝掛け禁止に疑問>
「人によって寒さの感じ方は違うので、 そういったところは柔軟に対応している校則になったら」
◆高校3年生 <ソックス丈の長さ指定に疑問>
「学校のためだけにそういう16~26センチのものを買って履くのはどうかなと思う」
◆高校3年生 <眉毛の加工禁止に疑問>
「全部そり落とすのはだめだと思うけど少し整えるくらいならきれいに見えていいと思う」
また髪の色が黒以外やくせ毛の生徒が、生まれつきの地毛であることを学校側に届け出る「地毛申請」にも疑問の声が―
◆高校2年生<地毛申請に疑問>
「そこまで固くしなくてもいいんじゃないかと思う」
TOSが調べたところ、校則に「地毛申請」を明記している県立高校は全日制39校中6校で確認できました。
高校側に見解を聞いてみると…
◆地毛申請のある県立高校の見解
「地毛の生徒を正確に認識するために必要です。見直しの声も上がっていません」
一方、この「地毛申請」、沖縄県教育委員会では生徒の人権への配慮のため、4年前に県立高校に廃止するよう通知したということです。
まだまだ生徒や世間とのギャップもある県内の高校の校則。
どう見直しを進めていくべきか。
「スクールロイヤー」としても活動する熊谷洋佑弁護士は「何のためにある校則なのか」をまずは学校内で議論することが大事だと話します。
◆県弁護士会 法教育委員会 熊谷洋佑弁護士
「伝統だから昔からそうだったということではなく、生徒たちに説明をしたうえで、生徒たちがそ意見があるのであれば、あるいは納得できない部分があるのであれば、意見交換ができる環境を作っていくことが法教育的な観点だと望ましい」
見直しが進められている校則ですが、もし、おかしいと感じるものがあれば、生徒の皆さんは議論して、学校側に意見を伝えてみてはいかがでしょうか。