熊本市職員の女性が飲酒運転の車にはねられ、犠牲となった事故から15日で1年です。先ほど、大西市長をはじめ、市職員の有志らが下通アーケードで飲酒運転根絶を呼びかけました。まずはこの事故を振り返ります。
【熊本市 大西一史市長】
「非常に活発にいろんな提案、前向きな改善のいろんな意見もくれた極めて優秀な職員でした」
去年6月、熊本市児童相談所の職員だった横田 千尋さん(当時27)が飲酒運転の犠牲となった。横田さんは熊本市中央区細工町の県道を友人と一緒に歩いていたところ、バック走行の車が時速約70キロで突っ込み、信号機の柱と車に挟まれ、間もなく死亡した。
車を運転していたのは松本 岳 被告で、直前にトラックへの追突事故を起こし、
飲酒運転の発覚を恐れ、現場からバック走行で逃走していたという。
現行犯逮捕された松本被告は危険運転致死傷罪で起訴された。
裁判で松本被告の弁護人は「時速およそ70キロでのバック走行は〈危険運転に当たらない〉」と主張。
熊本地裁は5月、危険運転致死傷罪の成立を認め懲役12年の判決を言い渡し、
松本被告は控訴している。
法廷で「地獄のような喪失感と無念の毎日。何の落ち度もなかった娘を死なせた被告を許せない」と厳しい処罰を求めた横田さんの遺族は、松本被告の控訴に「遺族にとって無念であり、心痛の増す事態」とのコメントを寄せた。
こうした飲酒運転による痛ましい事故を繰り返さないようにと熊本市では先ほどまで
大西熊本市長が飲酒運転根絶を呼びかけました。
中継です、中原さん。
飲酒の機会が増える金曜日、先ほど午後6時まで飲酒運転根絶を呼びかける啓発活動が行われました。
午後5時すぎ、市役所前に集まったのは大西市長や市職員の有志、警察官など約30人。
飲酒運転の車による事故で亡くなった市の職員・横田千尋さんに黙とうを捧げました。そしてアーケードを歩く人にチラシを配り「痛ましい事故を繰り返さないでほしい」と呼びかけました。