熊本大学の医学教育図書棟で、菊池恵楓園の絵画クラブ『金陽会』の作品展が開かれています。テーマは『ハンセン病をこころで学ぶ』。12日は未来の医療を担う医学部の学生が見学しました。
【熊本大学医学部医学科4年生】
「周りからの差別があることを〈壁〉として描いていたり、〈鎖〉として描かれたりしていることがすごく印象的な作品だなと思った」「文章ではなくパッと見で印象でその(患者の)方が何を思っているのかが伝わってくることが、学びだった」
12日から熊本市中央区本庄にある熊本大学・医学教育図書棟で開かれているのは、菊地恵楓園の絵画クラブ『金陽会』の作品展です。テーマは『ハンセン病をこころで学ぶ』。去年に引き続きことしも熊本大学で開かれ、ふるさとや菊地恵楓園の様子を描いた作品など24点が展示されています。
こちらは6歳でハンセン病を発病し、学校に1年しか通えなかった木下今朝義さんが遠足の記憶を基に描いた絵。
結婚しても子どもをつくることが許されなかった夫婦の作品からは、理不尽な国の政策に翻弄された言いようのない悲しみが伝わってきます。
初日の12日は、熊本大学医学部医学科の4年生が『生命倫理学』の講義で作品展を訪れていました。
【熊本大学医学部医学科4年生】
「医療側が恣意的な感じで(患者を)閉じ込めて家に帰れなくなったり、人生を歩めなくなったのは、医学生としてすごく責任を感じる。とても悲しいことだと思う。また同じことが起きないように、自分が医療界に入ってから『そういうことはだめだ』と反対していけるようになりたいと思う」
この作品展は6月18日まで開かれていて、一般の人も無料で鑑賞することができます。