「家じまい」という言葉をご存知でしょうか。高齢化が進み、全国で空き家の増加が問題となる中、高知県中土佐町で5日、空き家の活用を勧めるセミナーが開かれました。このセミナーは、空き家を放置せず「売る」「貸す」などして活用してもらおうと、地元の不動産屋が中心となり開催しています。
セミナーでは、家じまいに関するクイズも。
クイズ:
「空き家をちゃんと管理していないと、固定資産税が高くなることがある。マルかバツか」
問題の答えは「マル」。景観を損ねたり、倒壊の恐れがある「特定空き家」に指定されると、固定資産税が最大6倍に上がる可能性があるそうです。
現在、中土佐町は5軒に1軒が空き家と言われており、この日も空き家の相続などに悩む人たちが集まりました。
セミナーで活用するのは「わが家の思い出ノート」。県が作成した、いわば“おうちのエンディングノート”です。まずは、空き家となった家を売りたいのか、貸したいのか、そのまま保存しておきたいのか、漠然と考えるのではなく思いを書き出してみることで頭が整理され、問題に向き合うきっかけになります。
また空き家の相続を考えた場合、親族の中で誰が対象になるのか、自分を中心に簡単な家系図を書くこともおすすめだそうです。
なかとさLIFE・坂本創一さん:
「(空き家問題は)家族同士、知った者同士だとけんかになったり言いにくかったりというのが結構あると思うので、僕たち全然関係ない人たちがこうしたセミナーを開いて、相続や空き家の事をお話しする方が効果はあるかなと思っています」
セミナーに参加する西岡さんは、実際に坂本さんに相談して空き家を貸している一人です。
空き家を貸している西岡英男さん:
「若い人と交流して意見も聞きたいけど、やっぱり年寄りばっかりになるでしょう?若い人のエネルギーを吸収するには、家を貸して、その人と友達になるとか。話し合いができるようになったら、自分も若うなるわね」
中土佐町の「家じまい」セミナーは、9月まで町内各地に出張して開催するということです。