「イット!」がお伝えしてきた、突然家賃が2.5倍と通知されたマンションですが、一転、オーナーが値上げを撤回しました。

12日、番組の電話取材に外国語なまりの言葉で「だから!それ以上…(私は)仕事辞めましたので、それ以上答えできないって言ったじゃないですか!それ関係ないじゃないですか、わかりますよね」と語気を強める人物。
番組が過去2回にわたり報じた“家賃2.5倍マンション”のオーナー関係者です。

東京・板橋区にある、突如、家賃2.5倍が住民に通告されたこの賃貸マンションを巡っては、ここに来て大きな動きが。

住民によると11日夜、値上げ取り消しの通知が郵便で届き、約1カ月の間停止していたエレベーターも10日の早朝4時ごろ、突如運転が再開されたといいます。

中国系オーナー企業による家賃の大幅な値上げと見え隠れする違法民泊の影を追及してきた番組の報道をきっかけに、このマンションの事例は国会でも取り上げられるなど社会問題に。

そうした関心の高まりの中、値上げ撤回を通知するも、その理由には触れていません。

今回、2.5倍の値上げが撤回されたことに住民側は安堵しているかと思いきや、12日、マンション住民側代表・鮫島史明さんは「また我々は同じ目に遭うんじゃないか、全く信用ができない状態」と話しました。

「今のオーナーが全く信用できず、所有権を手放してほしい」と語る住民側代表の鮫島さん。
その理由について、「19万円の値上げ通知が突如差し込まれたときから、オーナー側にはもう散々ウソばかりつかれています。(問い合わせても)基本的に向こうから返事はない。自分は辞めたのだから『業務妨害で訴える』との回答もあった」と主張します。

停止していたエレベーターも住民の目が届かない時間帯を見計らって再開させたことで、多くの住民が怖くて乗れないままだと訴えます。

さらに、鮫島さんは「(住民の)中には板橋を離れ、ふるさとに帰り、転職先まで決めた方がいる。(値上げ撤回を)今から言われても間に合わない。じだんだ踏んで悔しくて仕方がないと」と話します。
そして「東京に来てください。我々に直接わびを入れてください」と訴えました。

いまだ住民への直接説明の場すらも受けていないオーナー企業。
値上げ撤回などの真意について聞くべく、番組は改めてオーナー側の関係者に電話取材を申し込みました。すると…。

“家賃2.5倍マンション”オーナー関係者:
僕もう辞めましたんで、6月9日に辞めましたんで、これから電話しないでください。いま別の仕事してるから。それ伝える義務ないから。

住民が接触した時と同様、すでに会社を辞めたと語るこの人物。さらに質問を重ねると…。

“家賃2.5倍マンション”オーナー関係者:
あなたね、今迷惑電話だから、営業妨害です。いま電話録音しています。それ以上答えできないって言ったじゃないですか、それ。関係ないじゃないですかそれ、他人の電話で。

無関係を強調したまま回答を再び拒否。
真相が語られる日は来るのでしょうか。

※FNNでは「オーナー交代によるマンショントラブル」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。