「ドクターイエロー」というと新幹線のお医者さんとも呼ばれる検査用車両です。
ドクターイエローは新幹線とほぼ同じ最高時速270キロで走りながらレールや架線の点検を行います。
ドクターイエローは時刻表が公表されていないため見かけるとラッキー!「幸せの黄色い新幹線」とも呼ばれていて、鉄道ファンから大変な人気を集めているんです。
そんなドクターイエローは、今年1月、JR東海の車両、T4編成が老朽化を理由に引退。この引退した車両がどうなるのかといいますと…愛知県名古屋市にあるリニア・鉄道館で展示されることになりました。
ただ、リニア・鉄道館には先代のT3編成が展示されていて、T4とT3を入れ替えることになったんです。そしてT3編成が今月、石川県白山市のトレインパーク白山にやってきて、常設展示されることになりました。
そこで、白山市での展示を前に、ドクターイエローの人気ぶりや準備を進める施設の様子を取材してきました。
去年、白山市にオープンした「トレインパーク白山」。北陸新幹線の車両基地である白山総合車両所に隣接していて、新幹線の点検や整備の様子を見学することができます。
さらには、時速200キロ以上で走る北陸新幹線を間近に見られる展望デッキや、全国初となる北陸新幹線の運転体験ができるシミュレーターが人気を集めています。
稲垣アナ:「いよいよトレインパーク白山にドクターイエローがやってくるということなんですけれども、どこに展示されるんでしょうか?」
トレインパーク白山 小山一徹センター長:「こちらです!」
ドクターイエローが展示されるのは、入口近くの広場に設置された線路。
小山一徹センター長:「ドクターイエローという非常に人気のある車体で、広くたくさんの方に愛されている車両を展示できるっていうのは、非常に施設としていろんな方にお越しいただけるチャンス」「いままで興味がなかったけど来てみようかな、なんていう方がひとりでも増えてくれれば非常にありがたいです」「我々も心待ちにしています」
待ち遠しいドクターイエローの到着。そこで…
稲垣アナ:「愛知県名古屋市にやってきました」「白山市にやってくるというドクターイエローがこちらの建物に展示されているということで、さっそく見てきます!」
ドクターイエローがどれだけ人気なのか探ろうと、愛知県名古屋市のリニア・鉄道館にやってきました。
稲垣アナ「ドクターイエローはいったいどこにあるんでしょうね…」「あ!ありました!」
T3編成の特徴は、というと…
稲垣アナ:「出てきました…この車体、ご覧ください!」「愛らしいですね、鼻がまるくてこのぽてっとしたデザイン、近くに来ると大きさが目立ちますね」「触ってもいいということで幸せのおすそ分け…いただきました!」
この日はドクターイエローT3編成がリニア・鉄道館で展示される最後の日。別れを惜しむ鉄道ファンが詰めかけていました。
鉄道ファン:「ドクターイエロー(T3編成)がここから無くなるということで京都から来ました」(T3編成の魅力は?)「この円形というかこの車体ですかね」「この車体がかっこいい」「これだけのために(富山から)来ました」「白山市にも会いに行きます」
ちなみに、どうやって車両を施設の外に出すのかというと…
リニア・鉄道館 森岳志さん:「下を見ていただくと、レールがひいてあるのが分かると思います」「これを後ろにゴロゴロと(施設の外まで)転がしてトレーラーで運ぶといった流れになっています」
実際に行われた引っ越し作業は、抽選で選ばれた鉄道ファンとともに行われました。
鉄道ファン:「楽しかった!」「貴重な体験ができて、生きててよかったなと思いました」「寂しいですね、石川にもまた会いに行きたいなと思います」
ドクターイエローを目当てにやってくる鉄道ファンを歓迎しようと、トレインパーク白山も準備を進めています。
おみやげ売り場にはT3編成の到着前からドクターイエローにちなんだ商品、50点が並んでいます。
トレインパーク白山観光情報おみやげエリア 東嶋貴文店長「オリジナル商品だとマグネットがあります」稲垣アナ:「トレインパーク白山の文字が入っていますね!」東嶋店長「トレインパーク白山限定なんです」「1カ月でもう100個以上、非常に売れています」稲垣アナ:「すごいですね、実物はまだ来てないのに」
さらに、トレインパーク白山を背景にしたドクターイエローの缶バッジやアクリルスタンドのカプセルトイも準備万端、整いました。
ドクターイエローの展示は今月20日から。
「幸せの黄色い新幹線」が白山市にもたくさんの笑顔を運んでくれそうです。