SNSで知り合った女から「おじのアドバイスに従えば儲けられる」と投資を勧められた岩手県北上市の50代男性が、約4600万円をだまし取られる被害に遭った。
警察によると、男性は最初に少額の利益を得たことから信用し、その後「投資運用会社」を名乗る人物から「アカウント凍結解除には検証金が必要」などと言われ、巨額の金銭を振り込み続けたという。
警察は「SNSで知り合った相手から金銭を要求された場合は詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかけている。

SNSで知り合った女から「儲け話」

岩手県北上市に住む50代の男性が、SNSで知り合った女などから投資話を持ちかけられ、2025年5月までに約4600万円をだまし取られる被害に遭った。北上警察署が詳細を明らかにした。

被害男性がSNSで知り合った女の自己紹介画像(提供:岩手県警)
被害男性がSNSで知り合った女の自己紹介画像(提供:岩手県警)
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被害に遭った男性は4月上旬、無料通信アプリ「LINE」で知り合った女と連絡を取り合っていた。

その中で女は「おじのアドバイスに従えば儲けられる」などと投資への勧誘を始めたという。

最初の「小さな利益」が大きな罠に

男性はその後、女の「おじ」を名乗る人物とやりとりし、指示された口座に50万円を振り込むと、男性の口座には「利益分」として2万8000円が入金された。

この小額の利益を得たことで、男性はさらなる利益が見込めると思い、数百万円単位の振り込みを数回にわたって行った。

しかし、状況は一変する。
今度は「投資運用会社」を名乗る人物からメッセージが届いた。

被害男性に届いた実際のLINEの画像
被害男性に届いた実際のLINEの画像

(LINEのメッセージ)
「常識を超える高額な利益が確認されアカウントを凍結した。解除するには20%の検証金が必要」

被害男性に届いた実際のLINEの画像
被害男性に届いた実際のLINEの画像

男性はアカウント凍結を解除しようと、さらに数百万円単位の振り込みを数回行った。しかし、一向に凍結が解除されなかったため、最終的に弁護士に相談。そこで初めて詐欺被害に気づいたという。

被害総額は約4600万円に上っている。

「SNSでの金銭要求は詐欺を疑って」

警察は「SNSで知り合った相手から金銭を要求された場合は詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかけている。

岩手県北上警察署
岩手県北上警察署

SNSを通じた投資詐欺は近年増加傾向にあり、手口も巧妙化している。少額の利益を示して信用させた後、様々な理由をつけて次々と金銭を要求するという手法は、この種の詐欺でよく見られるパターンであり、警察は注意を促している。

(岩手めんこいテレビ)

岩手めんこいテレビ
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