熊本の宝『地下水』を守ろうとくまもと地下水財団による田植えが、白川中流域の
大津町で行われました。ことしは新たに3社が水田オーナーとして加わり、年間約5万トンの地下水涵養を見込んでいるということです。
大津町真木にある田んぼで行われたのは、くまもと地下水財団の水田オーナー制度の
田植えです。
米は稲が実るまでの間、田んぼに水を張り苗を育てることから、水田は水を地下に蓄える地下水涵養として注目されていて、特に白川中流域の田んぼは『ざる田』と呼ばれる水が浸透しやすい地域です。
水田オーナーの一つ、熊本県環境保全協議会のこの日の活動には、本田技研工業熊本製作所やソニーセミコンダクタマニュファクチャリングなど14社から、社員やその家族など約130人が参加。木村知事も一緒になって田植えを楽しみました。
【木村知事】
「地下水を、田んぼを維持することでみんなで守っていく。企業や県民が手を携えて
守っていくことで熊本の豊かな地下水保全と産業の発展につなげたい」
【子ども】
「楽しかった。でも、お米つくるのは大変だなと思った」
また、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの迫田熊本TEC長は、合志市に新工場を建設中で、半導体の製造には多くの水を必要とすることから、「新しい地下水保全の取り組みも検討している」と話しました。
【ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング迫田 茂生熊本TEC長】
「熊本の地下水は『宝』。使った量以上を返すという地下水涵養事業は非常に大事だと思っている」
くまもと地下水財団によりますと、この水田オーナー制度にことしは新たに3社が
加わりました。
作付面積も去年より1000平方メートル増え、8000平方メートルと、年間約5万トンの地下水涵養を見込んでいるということです。