アメリカ・ロサンゼルスで続く移民取り締まりに反発する抗議デモに対応するため、トランプ政権は異例となる約700人の海兵隊員の派遣を決めました。
ロサンゼルスでは、9日も中心部でデモ隊と当局とのにらみ合いが続き、警察当局は先週末のデモで暴徒化した約70人を逮捕し、警察官5人が負傷したと発表するなど混乱が続いています。
こうした事態を受けてアメリカ軍は9日、約700人の海兵隊員を現地に派遣すると発表しました。
抗議デモへの対応で軍を派遣するのは異例で、カリフォルニア州のニューサム知事は、「独裁的な大統領の狂った幻想を満たすために自国民と対峙(たいじ)すべきではない」と強く批判しました。
また、トランプ政権が州知事の同意なく州兵を派遣したことについては、憲法違反だとして、命令の取り消しを求めて提訴したと発表しました。
これに対しトランプ政権は9日、さらに州兵2000人を追加派遣すると発表するなど、政権と州の対立が鮮明になっています。