北海道南部のスルメイカ漁は漁獲量がほぼゼロで、史上初めて函館市の初競りが見送りとなり、地元では動揺が広がっています。
「本来はここでスルメイカの初競りが行われる予定でしたが、イカは一切なくがらんとしています」(熊坂友紀子記者)
6月1日に解禁された道南のスルメイカ漁は、漁獲量がほぼゼロで水揚げを断念。
2日に函館で予定されていた初競りは見送りとなりました。
市場によりますと、不漁で競りが行われないのは史上初めてです。
「残念な気持ちでしかない。観光客含めた需要期にイカが並ぶことを願っている」(函館魚市場 美ノ谷貴宏取締役)
この不漁を受け2日、すべてのイカ釣り漁船が出漁を見送りました。
2025年の漁獲量はほぼゼロで、史上初の初競り見送りとなりました。
2024年は水揚げ量が200キロと非常に少なかったが、競りは行われました。
1995年には9600キロの水揚げ量を記録、競りも活気づいていました。
イカのマチ、函館はどうなるのか…
トナミ食品工業の利波英樹社長によりますと、イカの塩辛などを作る企業では5年前から、アルゼンチンなど南米からイカを輸入し加工しているといいます。
しかし円安の影響で仕入れ値が倍近くまで高騰し、値上げによって「イカ離れ」が起きているということです。
観光シーズンまでに少しでも漁獲量が回復してほしいと、地元の人々は願っています。