2025年夏に行われる参議院選挙の鳥取・島根合区選挙区に、国民民主党が新人の公認候補を擁立する事を決め、2日に松江市内で候補者が出馬表明を行いました。
参院選の鳥取・島根合区選挙区への出馬を表明したのは、国民民主党の新人・中山集さんです。
中山さんは広島市出身の31歳、東京都内での会社勤務を経て、現在は自身が立ち上げた広島市のコンサルティング会社で社長を務めています。
今回の出馬は、国民民主党本部が行った候補者の公募に応募し、父親が島根県邑南町出身という縁もあり、公認候補になりました。
中山集氏:
今までの若い人の選択肢がないような状態から、若い人自らが動いて若い世代の選択肢になる。それが必要なんだと思い、国民民主党の公募に応募しました。
中山さんは、松江市での出馬表明に続いて鳥取市に移動して、早速街頭に立ち、自ら掲げる政策などを訴えました。
中山集氏:
僕らの人生を何だと思っているんですか。これを変えていきたい。自分たちの子ども達の世代を、同じように失われたなんて呼ばせたくない。
街頭演説には、党本部から榛葉幹事長が駆け付け、「この鳥取・島根合区を最重要選挙区のひとつと位置づけている」などと支持を訴えていました。
鳥取・島根合区には、すでに自民党の新人・出川桃子さん、共産党の新人・亀谷優子さん、参政党の新人・倉井克幸さん、政治団体・NHKから国民を守る党の新人・谷口直矢さんが立候補を表明していて、中山さんが5人目となります。
一方、国民民主党と候補者擁立について調整を進めていた立憲民主党は、5月31日に鳥取・島根両県幹部が合同選挙対策会議を開き、今後の対応を協議しました。
会議は非公開で、終了後に鳥取県連の興治幹事長は「今後のことは何も決まっていない。現時点で国民民主党から推薦や応援の要請は何もない」などと答え、国民民主党との候補者一本化や独自候補者擁立について言及はありませんでした。
このまま5人による選挙戦となった場合、前回3年前の選挙と候補者の数は同じですが、政党は立憲と国民が入れ替わり、現職に新人が挑んだ構図から新人同士の戦いに変わります。
2016年に始まった合区による選挙は今回で4回目。過去3回は全て自民党の現職が当選していますが、現職不在の戦いは今回が初めてです。
参議院選挙は、現在開会中の通常国会で会期の延長なければ、現状では公示が7月3日、投票が20日となる公算が大きく、公示までほぼ1カ月の今、各陣営の動きはさらに加速していきます。