ウクライナ当局は、ロシア軍の400機を超える大規模なドローン攻撃を受け、陸軍の兵士ら12人が死亡したと発表しました。
ウクライナ空軍は5月31日夜から6月1日朝にかけて、北東部ハルキウやスーミ、南部ザポリージャなど少なくとも7つの地域がドローン472機、ミサイル7発の攻撃を受けたと発表しました。
陸軍の訓練部隊の1つがミサイル攻撃を受け、これまでに兵士ら12人が死亡し、60人以上が負傷したということです。
一方、ロシア国防省は1日、ウクライナ軍の臨時拠点や軍用飛行場、ドローンの製造工場などを攻撃したと発表しました。
ロシア軍が一晩でドローンとミサイル合わせて400以上の攻撃を仕掛けるのは、侵攻後初めてとみられます。
こうした中、ウクライナ軍もロシアへの攻勢を強めています。
地元メディアは1日、ウクライナ保安局の関係者の話として、ウクライナ軍がロシア極東のイルクーツクや北極圏のムルマンスクなど4カ所の空軍基地をドローンで攻撃し、「約40機の戦略爆撃機を破壊した」と報じました。
ウクライナ軍はロシア軍の戦闘機などを破壊するため「大規模な作戦を実施している」としています。
ロシア当局は、これらの地域にドローン攻撃があったことを認める一方、具体的な被害状況は明らかにしていません。
ロシアの独立系メディアは、イルクーツクやムルマンスクの住民が複数回の爆発音を聞いたなどと伝えています。
ウクライナとロシアの停戦に向けた直接交渉を前に、攻撃の応酬が続いています。