やり直しの裁判で無罪となった袴田巖さんの姉・ひで子さんが5月29日に鈴木法相と面会し、大臣は法務行政のトップとして謝罪しました。
袴田さんの支援者によりますと29日、鈴木法相と姉のひで子さんが面会しました。
鈴木大臣が「長い期間つらい状況に置くことになりおわび申し上げたい」と頭を下げると、ひで子さんは「ひと区切りついた気がします」と答えたということです。
その鈴木大臣は裁判をやり直す制度の見直しに向け、大学教授や弁護士でつくる「法制審議会」に法改正の検討を諮問しています。
30日の会合にはひで子さんも出席し、参考人として意見を述べました。
47年7カ月身柄を拘束され、2024年に無罪が確定した袴田巖さん。
無罪につながる証拠を検察が開示するまで30年かかるなど、法律の不備がえん罪を晴らす妨げだと指摘されています。
会見でひで子さんは委員の前で語った思いについてふれました。
袴田ひで子さん:
巖が長く苦労をしたがせめて法律の改正という形で役に立つのであれば、私たちにとってこれ以上の幸せはありません
関係者は再審制度について、審議会による検討と国会議員が目指す新たな法案提出により整備されていけばと話していました。