ジメジメとした日が増えてきました。もうすぐ全国的にも梅雨ですが、この時期“髪のうねり”に悩む人も多いのではないでしょうか。
筆者は雨の日に通勤で15分歩いただけで、同僚から「パーマかけた?」と言われるほどうねってしまいます。
しかし!残念ながら今年は例年より「髪がうねりやすい梅雨」になりそうです。
そこで今回は、今年の梅雨と髪のうねりについての見通し、全国で髪が最もうねりやすい地域、簡単にできる超効果的な対策を徹底調査しました。
髪がうねるメカニズムは?
湿度が高いとなぜ髪はうねるのか。その答えは髪の内部にあります。
髪には水分に「反応しやすい成分」と「反応しにくい成分」があります。髪の中に水分が入ると、全体の中で反応しやすい成分が髪の形を変えたり、不規則に伸縮させたりするため、それらがうねりとなって現れます。
湿度が0%から100%に変化すると、髪は約2~2.5%も伸びます。髪の長さが40cmの人は、雨の日に約1cmも伸びる計算。大きな影響があります。
晴れの日も気は抜けない…
実は、紫外線も髪をうねらせる大敵です。
髪は紫外線を浴びるとダメージを受け、バリア機能が弱まります。そこから水分が入りやすくなり、結果うねりやすくなります。
今年の梅雨は例年より髪がうねりやすい?
今年はいつもの梅雨よりも髪がうねりやすくなりそうです。その原因は、6月の気温が全国的に平年よりも高く、例年より“暑い梅雨”となる予想だからです。

なぜ気温が高くなると、髪がうねりやすくなるのでしょうか。
空気には、温度が高くなると同じ体積の中に含める水分量が増える性質があります。そのため、例年より暑いと空気中の水分が多くなり、その分よりうねる梅雨となります。
一番“髪がうねりやすい”地域はどこ?
髪のうねりやすさは、地域によって差がありそうです。空気中の水分は気温と湿度が高くなるほど増えるので、47都道府県の6月の気温と湿度、そして髪にダメージを与える紫外線量を調べて、全国で一番髪がうねりやすい地域はどこなのか検証しました。

最も髪がうねりやすい地域は「沖縄」でした。四方を海に囲まれて湿った海風がよく吹き、紫外線も非常に強く、髪にとってかなりシビアな条件でした。
2位は「鹿児島」、3位は「宮崎」、4位は「長崎」と九州勢が多くランクイン。5位は四国の「高知」。いずれも暖かい海流がすぐそばを流れる、海沿いで日差しの多い地域となりました。
では九州と四国を除いた本州ではどうか。最もうねりやすい地域は「静岡」でした。夏場は気温が40℃に達するほど気温が高くなりやすく、海に面していることが要因に挙げられます。2位は「和歌山」、3位は「兵庫(神戸)」、4位は「千葉」と「三重(津)」、5位は「神奈川(横浜)」と、いずれも海沿いですが、近畿や東海、関東と地域は偏っていはいませんでした。ただ、6月の近畿は、九州や四国よりも紫外線の量が多いところがほとんどで、髪へのダメージは全国でトップレベルと言えそうです。
困ったうねり…どう防ぐ?
ずばり、カギはお風呂あがりでした!放送局でヘアメイクを担当するアーツ株式会社の桂木智子さんと金子一美さんに“超効果的な対策”をお聞きしました。
最も大事なのが「お風呂後の乾かし方」。乾ききらないまま寝てしまうと髪がダメージを受け、水分を取り込みやすくなってしまうそうです。風を頭の上から当てて、クシで髪をとかしながらしっかりと乾かすのがポイントでした。最後に冷風を当てると、髪のバリア機能が上がるのでおすすめとのことでした。
また、家を出る前にヘアアイロンをするときは、アイロンの熱が髪のダメージにならないよう、ヘアオイルなどで髪をコーティングするのも効果的。
対策をしたものの結局うねってしまった場合は、10秒で直すために「スティックワックス」を持ち歩くのもお2人のおすすめでした。

雨の日は髪の毛が言うことを聞かずスタイリングが大変ですが、どうにもならないほどうねってしまった日は、思い切ってその新しいクセを生かしてみるのも対策の1つかもしれません。
【執筆:ウェザーマップ・東杜和気象予報士】