3年前、熊本県立大津高校サッカー部の男子部員に全裸で土下座をさせたとして
強要の罪に問われている当時上級生だった男2人の裁判です。
28日は被害者の男性などへの証人尋問が行われ、男性は「『全裸になれ』と繰り返し言われた。許せない」と述べました。
この裁判は、2022年1月、当時、県立大津高校サッカー部に所属していた男2人が遠征先の宿泊施設で、他の部員らと共謀し当時1年だった男子部員に対し、「お前あだ名、言っとるやろ」「全裸なれよ」「土下座せろよ」などと言い、全裸で土下座をさせたとして強要の罪に問われているものです。
被告の2人が事件当時、少年だったことを受け、氏名や年齢などを伏せて裁判が進められていて、去年11月の初公判で2人は、「全裸で土下座をするよう強要していない」「目撃者も事実ではないことを話している」などと起訴内容を否認し無罪を主張していました。
28日は証人尋問が行われ、被害者の男性が当時の状況について「男らに『あだ名を言ったんだろう』と言われ、全裸で土下座を強要された。『全裸になることはできません』と返事をしたが、聞き入れてもらえず、強い口調で『全裸になれ』と繰り返し言われた。早く逃げ出したかった」と説明。
被告の男らについては「許せない」と話しました。
また、当時、同じ部屋にいたという男性の同級生は「自分が標的にされると思って
止められなかった。全裸で土下座は『度を超えている』と思った」と話しました。
この問題をめぐっては、熊本県教育委員会が『重大事態』と認定し、去年1月、第三者委員会を設置。現在も調査が続けられています。