長野県山ノ内町の山林で5月25日群馬県前橋市の80歳の男性と76歳の男性の行方がわからなくなり、26日、川岸と川の中で、遺体で見つかった。同行した友人は、「山菜を採るため3人で川を渡った。私がもっと強く(山菜採りを)中止すればよかった」と悔やんだ。
川の中と岸で2人の男性発見 死亡確認
死亡したのは、群馬県前橋市の80歳の男性と76歳の男性。
警察によると、26日午前7時ごろ、長野県山ノ内町の奥志賀高原の雑魚川の右岸で80歳の男性が倒れているのが見つかり、死亡が確認された。

その後、数百メートル下流の川の中で76歳の男性が見つかった。
2人は25日、76歳の男性の友人と3人で山菜採りに訪れ、この川を渡ったという。
川は増水 水圧が強く「やばい」状況
同行した友人は「コシアブラ、コゴミ、タラの芽、いっぱい採れる所なんです。川の向こう側に山菜が生えているから」と川を渡った理由を話した。

ただ、川は前日の雨で増水していた。同行した友人は「過去にないくらい水量が多くて、太ももの半分くらいまであった。渡りながら『やばい』と思った。なんとか枯れ木を伝って足を踏ん張って、体が斜めになって。それだけ水圧が強かった」と話した。
男性によると、最後に渡った80歳の男性が流されそうになったものの、川岸まで上がって「大丈夫だ」とポーズを送ったため岸に残し、76歳の男性と2人で山菜を採った。
山菜採りから2人は戻らず…
その後、再び川岸に戻り、76歳の男性が80歳の男性のもとに向かった。
男性は山菜を手に車に戻ったが、2人は戻らず、午後8時に通報した。

同行した友人は「『先に(山菜を)上に持って行ってくれや。一緒に上がるから』と。私がもっと強く(山菜採りを)中止すればよかった」と悔やんだ。
別れた後、2人に何があったのか。警察が調べている。
(長野放送)