愛媛県内でも深刻さを増すコメの価格高騰が深刻さを増しています。政府は備蓄米の放出を巡り、特定の業者と直接契約を結ぶ「随意契約」をスタート。目標にする店頭価格は5キロあたり2000円程度としています。愛媛県内の小売店でも6月上旬に店頭に並ぶ見込みです。松山市内では27日、歓迎の声や先行きへの不安の声が聞かれました。
農林水産省が発表したのは備蓄米30万トンの随意契約。これまでの競争入札に代わり、年間のコメの取り扱いが1万トン以上の大手小売業者と、政府が決めた価格で直接契約し先着順で毎日放出するとしています。
申請が26日から受け付けられているなか、スーパーの「フジ」や「マルナカ」を傘下に持つ「イオン」が27日、随意契約による備蓄米の売り渡しに申し込みをしたと発表。グループ一括で調達し愛媛県内でも6月上旬を目途に店頭に並ぶ見込みです。
大手コンビニの「ファミリーマート」も6月上旬、1キロごとに小分けして販売する方針です。
随意契約で注目されるのは販売価格。政府は5キロあたり2000円程度を目標としていて、実現すれば全国のスーパーの平均価格4285円の半額程度になります。松山市内のまちの声を聞きました。
子ども連れの母親:
「安いにこしたことないのかな。子どもも含め毎日食べるものというか、必要なものなので」
若い男性:
「僕一人暮らししてるんで結構食べます。安い方がありがたいです」
歓迎の声が聞こえる一方で、安い価格は長くないと予想する声も聞かれました。
高齢の男性:
「年金生活やけん安いほうがいいけど、どうなんかね。政府の備蓄米の在庫があと少ないでしょ。だから続かないよね、全部出してしまったら。多分このスポットは安いけど、あとはまた高いんじゃないかなと僕は思ってる」
女性:
「それが古米か古古米らしい、おいしいんかなって不安はありますけど」
男性:
「子どもとか家族がおるんで少しでも下がったらありがたいんですけど、農家の物価高とか原料費とかが上がっとるって報道も聞くんで、喜んでいいのか。買う側からしたらうれしいですけど、作ってくれる人からしたら死活問題なのかなって。難しいなとは思いますね」
備蓄米の随意契約でコメの価格が下がることに、愛媛では期待しつつも冷静な見方をする人が多く見られました。
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