兵庫県の元西播磨県民局長の私的な情報が外部に漏えいした問題。
第三者委員会は27日、当時の総務部長による漏えいと認定したうえで、斎藤知事らの指示で行われた可能性が高いとする調査結果を発表しました。
27日午後4時半過ぎ、取材に応じた斎藤元彦知事は「私が漏えいについての指示をしたという可能性があるという指摘を委員会からされていますけど、私としては改めて漏えいに関する指示はしていないという認識に変わりありません」と、改めて自らの指示について全面的に否定しました。
兵庫県・斎藤知事:
(Q.やりとりすらなかったのか?)パソコンの中に、やはり私的なことを含めて、不適切な情報が含まれているということは報告を受けています。
27日午後に始まった兵庫県第三者委員会の会見。
第三者委員会・工藤涼二委員長:
(当時)兵庫県総務部長であったE氏は、元県民局長の私的情報を紙に印刷した資料の一部を提示し、併せてその内容の一部を口頭で述べるなどして秘密を漏えいしたと認められる。
27日に公表された調査報告書によると、当時の総務部長が元県民局長の私的情報を紙に印刷した資料を外部に持ち出したことを認定。
その後、3人の県議に見せたり、口頭で説明していたりしたことが分かったと発表しました。
総務部長は当初、漏えいを否定していましたが、2025年2月に供述を変え弁明書を提出。
そこに新たに書かれていたこととは…。
第三者委員会・工藤涼二委員長:
知事ないし元副知事の指示の有無についてでございます。令和6年4月4日か5日ころ、E氏(総務部長・当時)がD・C同席の席上で知事に対し、元県民局長の公用パソコン内に、私的情報に関わる大量の文書等があることがわかったと報告したところ、知事はE氏に対し「そのような文書があることを議員に情報共有しといたら」と指示したという旨の供述をされました。
総務部長は情報漏えいに関して、斎藤知事や片山前副知事の指示によるものだと説明したのです。
第三者委員会の聞き取り調査に対し、斎藤知事は指示を否定していますが、同席者らは総務部長の新たな主張に沿う供述をしているということです。
第三者委員会・工藤委員長:
E氏(総務部長・当時)の新主張と一致していることからすれば、これらの供述の信用性を否定することはできないと評価するのが相当である。これと整合しない知事の前記供述は、採用することが困難というべきであるという結論に達しました。したがいまして、当委員会としては、E氏は知事からの指示・同調する副知事の指示により、元県民局長の私的情報について、情報開示・漏えいをおこなった可能性が高い。
主張が食い違う中、第三者委員会の認定を斎藤知事はどう受け止めるのでしょうか。
斎藤知事はこの報告書の公表を受け、知事自身についても給与カットなどの懲戒処分を検討することを明らかにしました。
兵庫県・斎藤知事:
県が本来保有すべき情報が外に出てしまったということで、今回、自らの処分も考えていきたいという思いに至りました。