開催が難しい文化祭をオンラインで…

新型コロナウイルスの影響で学校行事の開催が難しくなる中、秋の一大イベント「文化祭」にも新しい動きが起きている。


大学3年生:
文化祭はコロナの影響で中止になりました。マジかぁ~と思った。

高校3年生:
文化祭自体、全部中止です。いや~やりたかったですね。

大学3年生:
オンラインで、Youtubeで配信する形で(文化祭を)やります。

それが「オンライン文化祭」

オンライン文化祭とは、クラスや部活動ごとに学んだことの発表などを生配信したり、動画で公開すること。

街で100人の生徒・学生にアンケートしたところ、「中止」が56人なのに対し、「通常通り開催する」は15人、「規模を縮小して開催」が9人。「オンライン開催」は20人という結果が出た。

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めざましテレビ「ココ調」では、バーチャル世界からマニアック動画まで、今年初となる「オンライン文化祭」がどう開催されているのかに注目した。

例年は発表なしの部活もカメラで参加

まずは、どうやって準備しているのか?

筑波大学附属高等学校では、毎年、生徒の保護者や一般客が自由に来場でき、2日間で約3500人が訪れるという文化祭「桐陰祭」を開催。

しかし今年は生徒たちの発案で、10月にオンライン文化祭を開催することになったという。

校内の至る所で、カメラを使い何かを撮影している生徒たち。
何を撮影しているのかというと…

桐陰祭実行委員会・堀茉彩さん:
オンライン文化祭の部活動のPRのための撮影をしています。受験生の方に部活動などを見学してもらう機会がとても少なくなっているので、PRできたらと思っています。


今まで文化祭で特に発表などは行っていなかったという卓球部も、今年は、頭にカメラを付け、臨場感のある映像を撮影。オンラインならではの表現を駆使し、卓球の良さを伝えるという。

さらに、こんな最先端なことにも挑戦!

桐陰祭実行委員会長・岩田楽さん:
cluster(クラスター)っていうバーチャルSNSを使って、歩き回れるような文化祭の体験ができると思います。

スマホやパソコンなどからバーチャル空間に集まって楽しむことのできるSNSを使い、文化祭当日には、誰でも自身のアバターをつくりさまざまなイベントが体験できるという。

桐陰祭実行委員会長・岩田楽さん:
これなら本当に生徒の情熱というか、それこそオンラインで密を再現できるというか、本当にやってよかったなと自分としてもやりがいを感じています。

生徒が作った動画を公開 OBや保護者も閲覧

続いては、東京・台東区にある上野学園高等学校。
毎年、誰でも自由に参加可能な文化祭「桜鏡祭」が行われてきたが、今年はオンラインで9月19・20日に開催された。

学校のホームページには、生徒自らが撮影・編集した動画200本を公開!

ダンス部副部長:
今回は無観客で全然違うんですけど(動画だと)いつでも好きなときに見られるので、そこはいいと思います。


一発勝負の舞台ではないので、演出にこだわり納得いくまで撮影できるのもオンライン文化祭の魅力の一つだ。

また、今までは、クラスや部活動単位での発表が中心だったが、オンライン文化祭の場合、友達同士や個人で発表することも可能に!

「胴(剣道)をめっちゃ打ってみた」「(やることが見つからずとりあえず)早口言葉言ってみた」などの“やってみた動画”も寄せられた。


生徒会長の大野尚樹さんはボーカル、ギター、ベースの3役を1人で演奏。
母の久美子さんも自宅で見たようで…


生徒会長・大野尚樹さんの母:
文化祭で学校に行くというのは、子供の成長とか学校の様子とかも見られるしいい機会なので(オンラインで見られて)いい記念になりました。


また、オンライン文化祭を見た卒業生の感想は…


卒業生:
卒業して3年となると、知っている生徒・先生もそんなにいないので「誰?」ってなって(行きにくい)。改めて母校の動画を見ると、学生時代に戻りたいなという感覚になりますね。

部活色濃い目の“マニアック動画”も人気

神戸にある・灘高等学校では、7月から8月にオンライン文化祭を開催。

レゴ同好会では、毎年、完成度の高い作品を教室に展示するだけだったが、今年は、制作風景を早送りで公開。つくる過程から見られるのもオンライン文化祭ならではとなっている。

さらに…


地学研究部の生徒:
今日は誰でも趣味で採ることができる金の採り方についてお話していこうと思います。


地学研究部では、砂と水を使った金の採取方法を説明。“超マニアック”な動画も人気だったという。


埼玉県にある国際学院高等学校では、ライブ配信でドミノ倒しに挑戦!
前日の昼から準備し、かかった時間は12時間。3万個以上のドミノを使用し、見事成功したそうだ。


生徒会長・月岡彩花さん:
住んでいる地域に制限されることなく楽しんでいただけるのは、オンライン文化祭の一つの魅力なんじゃないかなと思います。

校舎をバーチャルで再現! 伝統企画もオンラインで…

11月にオンライン文化祭を開催するという、東京・品川区にある攻玉社学園を訪ねてみると…校舎内にドローンが!


生徒:
オンライン輝玉祭で公開するバーチャル攻玉社の撮影をしております。


バーチャル攻玉社とは、学校の校舎を仮想空間上で作り出したもの。
ドローンで撮影した映像を忠実に再現し受験生などに校内の雰囲気を見てもらいたいと思い、制作したという。

さらに、毎年1万人以上が来場するという文化祭「輝玉祭」には恒例のイベントが。

生徒:
俺たち8人が、イケコン出場者だ!

「イケコン」とは、学校のナンバーワンイケメンを決める、いわばミスターコンテストのこと。
今までは来場者の投票によって決まってたというが、今年は、オンライン投票で1位を決めるそうだ。


さらに…

生徒:
ミスコンに出場することになって友達にメイクしてもらってるところです。

先生:
すごくかわいくなりましたね。

攻玉社では女装したかわいい男子生徒を選ぶ「ミスコン」も開催。「イケコン」に並ぶもう1つの人気企画なのだという。

せっかくなので、最後に一言いただきました。


生徒:
ばっきゅん!!

(「めざましテレビ」『ココ調』9月23日放送分より)

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