33年に1度の「御開帳」が勝山市の平泉寺白山神社で23日から始まり、閉ざされていた扉が開き、祭られている白山の女神が姿を現しました。
  
1300年の歴史を誇る勝山市の平泉寺白山神社。33年に1度の御開帳を前に、午前9時半から拝殿で神事が行われました。
     
本社には「白山の女神」と呼ばれるご神体の「河上御前」の像が祭られています。
   
厳かな空気の中、大勢の参拝客が「御開帳」の瞬間を待ちます。
 
田辺真南葉アナウンサー:
「いま33年ぶりに扉が開きました。先頭の参拝者が白山の女神とご対面です。早い方で朝5時から並んでいました。待ち望んだ瞬間です」
 
河上御前の像は室町時代の作とされ、安土桃山時代に白山平泉寺が一向一揆で焼き討ちにあった際、僧侶たちが守ったと伝えられています。
 
江戸時代から33年に一度行われてきた「御開帳」は、明治、大正、昭和、平成と時代を超え今回で7回目となります。
 
参拝者らは「凄く神々しかった。優しそうな表情をしていたので心がなごみました」「6列目にいたので神事は見られなくて残念ですが、感動した。これが最後のチャンスだと思って来た」などと興奮気味に話していました。
  
平泉寺白山神社の平泉紀房・宮司は「(神事が無事終わり)ホッと安心した。(平泉寺白山神社は)利便性も非常に悪いにもかかわらず来てもらえて有難い。33年前には私の祖父がインタビューを受けていた。(その際、祖父は)日本人の平均寿命は50年だと言っていたが、今は人生100年時代。3度、4度と御開帳に恵まれようと、やはり珍しいものは面白いので意義は失われない」と話します。
 
田辺真南葉アナウンサー:
「列が絶えることなく続いています。33年ぶりの白山の女神に皆さんは何を願ったのでしょうか」
  
参拝者:
「世界平和と家族の健康。戦争はどうにかならんのかね」「日頃の感謝と家族の健康」「願いません。感謝を伝えた。長く生きさせてもらった」
  
平泉寺白山神社の「御開帳」は25日まで行われ、この期間の参拝者数は7万人を見込んでいるということです。

福井テレビ
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