中国地方の最高峰、鳥取県の大山は6月8日に夏山開きを迎えます。本格的な登山シーズンを前に、鳥取県警が遭難救助訓練を行いました。

この訓練は、毎年、夏山開きを迎えるこの時期に行われています。
5月21日の訓練には、県警本部や大山周辺の警察署などから20人余りが参加。
装備品を確認したあと、大山町の大山寺駐在所から約1キロ離れた標高1000メートルの元谷に向かいました。

岡本楓賀アナウンサー:
「出発して30分ほどが経ちました。かなり足取りが重くなってきて、前を行く救助隊との距離が徐々に開いてきました」

パトロールなどで頻繁に大山に入る隊員たちは、慣れた足どり。
一般の人の約2倍のスピードで登っていきます。
しかも、その背中には重さ10キロほどの「ストレッチャー」と呼ばれる救助器具を負っています。

岡本楓賀アナウンサー:
「特別に背負わせてもらいましたが、見た目以上に重く、重心が後ろになります。これを背負っていくとなると、かなり大変に感じます」

出発から40分あまり、救急車が入ることができる元谷ではストレッチャーを使った介助や搬送の手順を確認。また、ねん挫など軽傷の人を背負って搬送する訓練も行いました。

新人救助隊員:
「若手ということで、一番動けるのが持ち味なので、それを生かして人命救助していきたいです」

県警によると、2025年大山では6月から8月までの夏山シーズン中、7件の救助要請があり、その多くが熱中症だったということです。

鳥取県警察大山遭難広域救助隊・山本昌雄隊長:
「暑くなるので充分な水分と食事、スマホや予備のバッテリーを準備していただきたい」

県警は、海外からの観光客の山岳遭難が全国で相次いでいることから、大山でも英語の看板やチラシを通じて登山届の提出や熱中症対策など、安全な登山を呼びかけることにしています。

TSKさんいん中央テレビ
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