後半国会の最大の焦点となる年金制度改革法案が、衆議院本会議で審議入りしました。
国会記者会館から、フジテレビ政治部・伊地知英志記者が中継でお伝えします。
野党は、法案から基礎年金の底上げ策が削除されたことを「骨抜きだ」と批判し、石破首相を追及しました。
立憲民主党・井坂信彦衆院議員:
驚くべきことに、一番大事な現役世代の年金底上げが削除されていた。あんこの入っていないあんパンなどいりません。
石破首相:
決して現役世代や若者を見捨てるような法案と評価されるようなものではございません。年金の給付水準が将来も維持できるように努めてまいります。
年金制度改革法案は、パートで働く労働者が厚生年金に加入する際の「年収106万円の壁」と呼ばれる年収要件の撤廃などが柱です。
ただ、当初盛り込まれていた厚生年金の積立金を使った基礎年金の底上げは、参議院選挙への影響を懸念する自民党内の声を受けて削除されました。
野党側は法案を修正し、この削除した部分を復活させるよう求め、攻勢を強めています。
――野党側と意見が対立しているが、成立の見通しは立っている?
与党幹部は「法案を提出した以上は成立させる」として、5月末までに衆議院を通過させたい考えです。
ただ、少数与党の石破政権が成立にこぎ着けるには野党の協力が不可欠で、今後、与野党が修正で合意できるかが焦点です。