丘の上からちらっと見えているのは大仏の頭?その下では…。
頭だけをひょっこりのぞかせた大仏を熱心に撮影する外国人観光客の姿。
札幌市内の霊園は今、連日多くの訪日外国人が訪れ大人気スポットになっていました。
正門をくぐり、霊園に入ると無数に並ぶ巨大な“モアイ像”がお出迎え。
札幌市南区の公園墓地「真駒内滝野霊園」。
敷地面積約180万平方メートル。
東京ドーム38個分の広さを誇る、北海道最大級の霊園です。
連日詰めかける外国人観光客のお目当てが、遠くからでもチラ見えする“頭大仏”でした。
アメリカから来た観光客:
丘の中におさめられた仏像はクール。自然の中に溶け込んでいる雰囲気が好き。
なぜ、頭だけがはみ出しているのか大仏に近づいてみると…。
大仏を取り囲むドーム型の拝殿。
その頂上部分に穴が開いていて、そこから頭がはみ出していました。
ロンドン在住の観光客:
トンネルを抜けるアプローチが素晴らしくて、空に向かって後光が差している様子に魅了されました。
この大仏が建立されたのは2006年。
当初、囲いはありませんでした。
観光名所となるきっかけは2016年、世界的建築家・安藤忠雄さん設計による大仏の頭がはみ出たユニークなデザインの“頭大仏殿”が完成したことでした。
大仏を取り囲むコンクリートの丘には土が盛られ、夏にはラベンダーが咲き誇り、冬は雪に覆われるなど四季折々で変化する自然豊かな風景が話題に。
SNSなどを通じ口コミで海外に知れ渡り、年間で霊園に訪れる20万人以上のうち8割ほどが外国人だといいます。
一方、霊園に墓参りに訪れた人からは「ちょっとマナーでね、ゴミの問題とか。空き缶をぽんっと置いてあったり」といった声も。
実は4月、外国人観光客が増えた影響で、路線バスの霊園前のバス停の名前が「頭大仏前(Hill of the Buddha)」に変更されました。
霊園の担当者は「最近、バス停を間違えて降りた外国のお客さまが道路の真ん中を歩いたりして、危険な場面が多く墓地の管理者に迷惑がかかっている。間違いをなくす意味でバス停の名前を変更した」などと説明しています。