県内各地で田植えの時期を迎える中、三原市の産業廃棄物最終処分場近くでは農家が不安を抱えながら田植えを行っていました。
三原市本郷町にある産業廃棄物最終処分場の近くにある田んぼ。
田植えが始まっていますが、農家からは不安の声がー
【米農家・竹之内昇さん】
「産廃処分場が再開されてゴミが入って行ってるので、このゴミがある限りは不安」
最終処分場をめぐっては、県が実施した水質調査で有機物の汚染度合いを示すBODの値が、基準値の7.5倍をこえたことから、県は去年11月に搬入や埋め立ての中止を業者に「警告」。
その後の再調査で基準値を下回ったとして、県は先月25日再開を認める決定をしました。
コメ作りにおいて命とも言える水への不安…。
こちらの田んぼでは使用する水源を変更するなどの対策を取っていますが、土壌汚染の心配から今年収穫するコメを市場に出すことはできないといいます。
【米農家・竹之内昇さん】
「ずっと汚れた川と産廃処分場のゴミを見ているので、(JAなどに)今まで出荷していたが、今さら出せない。私の信念でそうしている」
県は今後水質調査の頻度を高めるとしていますが、住民の不安はまだ拭えないままです。