富山県警察本部は、富山市の80代男性がSNS型投資詐欺の被害に遭い、500万円を騙し取られたと発表しました。被害は3月8日から4月14日にかけて発生したとみられます。
警察によりますと、被害者の男性は3月8日、携帯電話でインターネットを閲覧中に株取引の広告を見つけました。広告をクリックすると、通信アプリ「LINE」に移行し、投資グループのアカウントが表示されたため、男性は友達追加してグループ内でのメッセージのやり取りを始めました。
グループ内で「タカハシ」と名乗る講師や「オキタ」と名乗るアシスタントの指示に従い、株の売買を行ったところ、実際に利益が出たといいます。その後、「もっと儲けを増やすためのデイトレードや大口の取引がある」と勧められ、投資アプリをダウンロードするよう指示されました。
さらに、カスタマーサポートの「カトウ」を名乗る人物の指示で、4月7日から14日にかけて金融機関のATMを通じて指定口座に合計500万円を振り込みました。アプリ上では資産が増加し、利益が出ているように表示されていたといいます。
しかし、男性がアプリ上の資金を引き出そうとしたところ、手数料名目でさらなる振込を要求されました。不審に思った男性が家族に相談したところ、詐欺の可能性を指摘され、被害に気付きました。
県警は、SNSでのやり取りだけで見知らぬ相手を安易に信用しないこと、実態の不明確な口座への入金を避けること、そして金銭の要求を受けた際は家族や警察に相談することを呼びかけています。