今、水ぼうそうが大流行しています。
水ぼうそうは子供がかかる病気だと思われがちですが、大人もかかる可能性もあるので注意が必要です。
関東では初めて流行注意報を発令する自治体もあり、医師が警鐘を鳴らしています。
都内の病院で診察を受けていたのは13歳の女子中学生。
検査の結果は…。
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
水ぼうそうのウイルスの抗原検査をやったら陽性だった。
彼女が通う中学校のクラスでは、8人が水ぼうそうに感染しているといいます。
伊藤院長は「水ぼうそうは4月下旬から増え始めた。(1週間に)3~4人程度の患者が出ていて、GW明けには1.5倍に増えた」と話します。
乳幼児の感染が多い水ぼうそうですが、伊藤院長によると感染する人の年齢が上がっているといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
小学校の高学年や中学生ぐらいのお子さんの比率が徐々に高まっている。
一体なぜなのでしょうか。
伊藤院長は2014年から始まった子供への水ぼうそうワクチンの定期接種が影響しているのではないかと指摘。
水ぼうそうにかからずに成長し、ワクチンの効果が弱まったタイミングで感染するケースが増えているといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
一回も水ぼうそうに感染せずに大人になっている方も徐々に増えている。(大人の水ぼうそう感染)今はさほど珍しくないです。
埼玉県では、5月11日までの1週間で報告された水ぼうそうの患者数は、1医療機関辺り1.43人と国の定める注意報の基準である1人を大きく上回りました。
県は14日、初の水ぼうそうの流行注意報を発令。
埼玉県に住む女性も10カ月になる子供が水ぼうそうに感染しました。
どこで感染したのか女性は心当たりがあるといいます。
子供が水ぼうそうになった女性:
GW最終日に家族で帯状疱疹(ほうしん)になった人がいた。子供は近づけないようにしていたが、感染してしまった。
実は、水ぼうそうと帯状疱疹は同じウイルスが原因。
帯状疱疹は若者から高齢者まで幅広い世代で増加傾向にあります。
その感染力について伊藤院長は「水痘ウイルスは非常に強い感染力を持っている。その感染力たるやインフルエンザやコロナよりも強い。大人になってから水ぼうそうを発症すると重くなりやすい。感染している人が身近にいたらマスク・うがい・手洗いをきっちりとやって、感染対策を十分に行う必要があります」と話しました。