松江市のスーパーが、買い物に出ることが困難な高齢者などを助けようと、市内で移動スーパーの運行を始めました。”買い物環境”と一緒に”地域住民の安全”も守ります。
生鮮食品や日用品など、約1200点が積まれた車。移動スーパー「とくし丸」です。
「とくし丸」は、徳島県に本社を置く企業が地域のスーパーと提携して運営している移動販売車で、松江市のスーパー「みしまや」が5月15日から導入を始めました。
市内では、他のスーパーがすでに2台稼働させていますが、「みしまや」の「とくし丸」は、島根町や美保関町など他のスーパーがカバーしていないエリアを巡回します。
初日の15日は、みしまやの店舗で出発式をしたあと、さっそく島根町の集会所で営業を始めました。
買い物客:
バスでも出かけられないし、友達と一カ月に一回買い物に出るんですけど、間では家にいるので、欲しいものが買うことが出来ないなと。こうして来てもらえると、家から歩いて出られるので助かります。
櫃田優果記者:
このとくし丸が守るのは、買い物環境だけではありません。
15日は出発式に先立ち、「みしまや」と松江警察署が「とくし丸」を活用した防犯対策に関する協定を締結しました。
具体的には、ドライブレコーダーのデータを提供し、事件事故の捜査に協力するほか、「とくし丸」の販売員が、高齢者の安否確認や特殊詐欺防止のチラシ配布を行うなどして、地域の安全を守る役割も担います。
みしまや・三島隆史代表取締役社長:
移動販売という形でサービスを充足できるかなと思って始めました。見守りの活動も加わることで、安心、安全な生活というところに地域のスーパーマーケットとして関わることができたらと思います。
みしまやが運営する「とくし丸」は、島根町や美保関町など郊外を中心に巡回コースを変えて週5日営業します。