今気になる話題の“少し先から”生中継のコーナー「木村拓也のニュースちょい先」です。
5月13日は「肌対策」というニュースワードから連想されるワードをAI(人工知能)が解析し、そのちょっと先から中継します。
東京・江東区の「日本科学未来館」から、木村拓也キャスターがお伝えします。
角栓とか…あとは肌対策、関係ないって思いますよね?あるんです。
実は今話題のクレンジング美容液は、量子コンピューターを使ってできた化粧品、クレンジング美容液なんです。
量子って難しいですよね。それが簡単に分かる場所があるんです。
それが「量子コンピュータ・ディスコ」です。
子どもたちも理解できるような形で楽しみながら学ぶことができます。
この量子コンピューターは昔SFと、非現実と言われていたんですが、それが現実になってきているということです。
かいつまんで説明します。
まず、これまでのコンピューターというのは0と1、白と黒でさまざまな情報を表現していました。計算をしていくとすると例えば、黒黒、白白白黒、黒白、みたいに1つ1つ当たっていかないといけなかった。
量子コンピューターはどうやってやるかというと、白でもあり、黒でもある。0でもあり、1でもある。この状態でさまざまな計算をしていくんです。
ですから、さまざまな可能性にあたっていけると。
情報処理能力も早いですし、さまざまなパターンの計算ができたりするということです。
だまし絵でいうと、1つの絵の中にこのように2人の女性がいるんですね。後ろ姿の若い女性と、年配の少し顔が大きめの女性がいると思うんですが、1つのものから重なり合って2つのものがある。これが量子コンピューターでいう重ね合わせというものです。
この量子コンピューターが未来、われわれの世界にどのように密接に関わっていくのか見ていくと、「家族みんなが満足できる夕飯」を量子コンピューターは提案できるかもしれないです。
日本科学未来館・前山凌雅さん:
量子コンピューターは、たくさんの選択肢の中から答えを探してくることが得意といわれています。なので、家族全員のきょうの気分であったり、好き嫌いから、適切なメニューを世界中の料理の中から探してくることができるといわれています。
先ほどの化粧品でいうと、さまざまな化粧の原材料がありますよね。それをパパっと、いろんな組み合わせを計算して最適な、いわゆる処方をしてくれるというところから導き出されたものということで世界初ということです。
さまざまな理屈を学んでいくのもすごく勉強になって面白いなと思うんですけれども、実はここは何がすごいか。その理屈はいったん置いておいて、体感できる場所、子どもでも分かる場所というのがあります。
それがDJブース。
「量子コンピュータ・ディスコ」ですね。
私が“DJ KIMUTAKU”としてやっていきたいと思うんですが、私が例えば「ドラゴンクエスト」の曲を流したいとします。
今、「カノン」が流れています。これを、曲を変えたいとなったら、従来のコンピューターですと、「威風堂々」、「CHA-LA HEAD-CHA-LA」と、1曲ずつ曲を流していくのが従来でしたが、量子コンピューターは重ね合わせという原理があるので、「カノン」を流しながら「威風堂々」の可能性も同時に模索してくれる。そして、それとともに、ほかの曲も全部同時に可能性を検討してくれると。横並びに検討できるのが量子コンピューターのすごいところです。
さらに、もっと言うと、その確率を変えることもできる。ぐるぐる確率を変えて、「ドラゴンクエスト 序曲」を85.7%で流してくれる!これならいけるでしょう。では、ドン!流せました!これで会場フロアには「ドラゴンクエスト」の曲が流れると。
量子コンピューターの原理としてはこれで合っていて、それを体感しながら学べると。
日本科学未来館・前山凌雅さん:
とにかくまずは体を動かして、手を動かして楽しみながら量子コンピューターの不思議な世界を体験していただこうという思いでこの展示を作りました。
この体験の先に…、まさに冒険の先みたいですが、われわれの生活の無限の可能性みたいなものが感じられる展示になっているのかなと思いました。