北海道は5月9日、根室市で回収された3頭のラッコの死骸からA型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が確認されたと発表しました。高病原性かどうかについては今後、国立環境研究所で引き続き検査が行われます。

 道によりますと、鳥インフルの陽性反応が確認されたのは、5月4日、5日、7日にそれぞれ根室市内で回収されたラッコ3頭です。


 北海道東部の浜中町や根室市はラッコの希少な生息地となっていますが、浜中町では4月下旬、海岸でラッコの死骸が見つかり、高病原性の鳥インフルエンザ感染が初めて確認されていました。

 今回の事態を受け環境省は、回収地点から半径10kmの範囲を監視重点区域に指定し、北海道も根室振興局管内での監視を強化する方針です。


 根室市では4月18日、回収された死んだゼニガタアザラシ2頭からも「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が初めて確認されています。

 高病原性鳥インフルエンザは通常人には感染しないとされていますが、道は死んだり衰弱したりした野生動物には触らないよう注意を呼びかけています。また、家きん飼養農場に対しても飼養衛生管理の徹底を要請しています。

 北海道内の鳥インフルエンザの感染は、過去多かった2023-2024年シーズンより大幅に増え過去最多となっていて、約6割が釧路根室管内での確認です。

北海道文化放送
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