宮城県登米市の熊谷康信新市長は、選挙の公約とした市役所を兼ねた複合施設の建設計画の撤回に向けて、予算の修正案を議会に提出することを明らかにしました。
登米市 熊谷康信市長
「まず6月の定期議会において、補正予算案を提案するために、担当職員とどのようにしたらいいかを打ち合せしている段階」
熊谷市長は5月7日の定例会見でこのように話し、4月27日に投票が行われた市長選挙で公約に掲げた、複合施設の建設計画の撤回に向けた手続きを進めていることを明らかにしました。
複合施設の計画は前市長が掲げたもので、老朽化が進む登米市役所迫庁舎の周辺に本庁舎の機能を備えた「地域交流センター」を整備するものです。今年度予算には設計や地質調査などの経費約2億4000万円がすでに計上されています。
熊谷市長は補正予算案で経費全額を削除した上で、中田庁舎や南方庁舎に本庁舎の機能を持たせて継続使用した場合の試算費用を新たに計上する方針です。
一方、市長選と同時に行われた市議選では、複合施設の計画に賛同する議員の多くが再選していて、今後の厳しい議会対応が予想されています。