このゴールデンウィークに素敵な体験をした少年がいます。
視覚支援学校に通う鈴木旬介さんです。
これまで#Linkでは旬介さんと彼が心躍らせるピアノについて紹介してきました。
そんな旬介さんが先週、宮崎国際音楽祭で憧れの人の演奏を体感しました。
さらに終演後には感動の時間が待っていました。
宮崎市にある県立明星視覚支援学校に通う鈴木旬介さん。
学校、友達、ゲーム、そして…ピアノが大好きな少年です。
出会ったときは小学生だった旬介さんもこの春から中学部1年生。
制服姿も新鮮です。
「今、自分の手で水の音ぽしゃぽしゃしてました」
相変わらず学校も楽しそう
「旬介さん、全然違う動きをしよるよ…」
マイペースなのも変わらないようです。
旬介さんは生後8カ月から両目ともにまったく視力がありません。
旬介さんが音楽と出会ったのは2歳の頃。
まるで友達と遊ぶかのように鍵盤と触れ合ってきました。
(両親は)
「スピーカーに耳をつけてその音を弾くように音を楽しんでるなという感じ、そして曲が弾けるようになっていつの間にという感じ」
「この子にとっては音だけがおもちゃ、自分が楽しめる」
そんな旬介さんにあるプレゼントが・・。
3月に放送された#Linkを見て、宮崎太陽銀行が旬介さんを宮崎国際音楽祭の演奏会へ招待しました。
演奏会には、世界的なピアニスト辻井伸行さんが出演します。
(黒木浩頭取)
「鈴木旬介さんに宮崎太陽銀行からプレゼントを渡したいと思います」
「どうぞチケットです」
(旬介さん)
「ありがとうございます」
「ピアノの音を聴くことが楽しみ」
さらに今回、演奏会後に辻井さんとの対面も実現することになりました。
Q辻井さんの音楽は好き?
「ラカンパネラが好きです」
「全部楽しみが多い、楽しみにしています」
(旬介さん)
「(演奏会を聞いて)楽しかったです!最後の曲すごい迫力があったです」
「辻井さんのピアノはすごかったです」
「指が速い曲でもできるのはすごいと思った」
「フォルテとかがすごかった」
「楽しみばかりです」
そしてこのあと…旬介さん、辻井さんに会いに行きます。
楽屋へ移動中ピアノの音世界的ピアニスト・辻井伸行さんの演奏終了後、旬介さんが向かったのは辻井さんの楽屋。いよいよ対面の瞬間です。
(楽屋へ入る辻井さんと旬介さん)
「初めまして」「こんにちは」
「宮崎県立明星視覚支援学校の中学部1年生の鈴木旬介君です」
「きょうはコンサートに来てくれてありがとうございました」
「僕は明星視覚支援学校の鈴木旬介です」
「僕はピアノを弾くことがとても好きです。辻井さんの弾くラカンパネラが大好きです。ぼくもいつか弾いてみたと思っています」
「辻井さんは一日どれぐらい練習しているんですか」
(辻井伸行さん)
「その時にもよりますけど、練習できる時とできない時がありますけどコンサート前とか多いときは7時間~8時間とかそれ以上練習する時もあります」
(旬介さん)
「僕も練習を頑張って世界中を飛び回れるピアニストになりたいです」
「きょうはありがとうございました」「ありがとうございました」「楽しかったです」「よかったです」
(児玉真美)
「お部屋にピアノがあるので、もしよかったら旬介さんのピアノを辻井さんに聞いていただくことは可能でしょうか?」
(辻井伸行さん)
「せっかくだからぜひ聞かせてもらえるのであればぜひお願いします」
「こちらこそお願いします」
旬介さんは情熱大陸を演奏しました。
(辻井伸行さん)
「すごい!まだ習って1年半ぐらいですか?すごいです」
(旬介さん)
「これは自分で覚えました!」「これは音楽を聴いて覚えた感じです」
(辻井伸行さん)
「すごく楽しそうに弾いていてよかったです」
「とにかく楽しむことが大事なのでピアノも、ピアノ以外のことも気分転換をしながら楽しくピアノを弾いてくれたらいいなと思います」
(旬介さん)
「僕も頑張ります」
「僕も大きくなったら…海外でもコンサートしたいと思いました!」
憧れの人との時間を心に刻んだ旬介さん。
世界中に優しい音色を届け大きな歓声を響かせる旬介さんの夢は
始まったばかりです。
(旬介さん)
「(辻井さんと)会えてとてもうれしかったです」
「まだまだ弾きたいです」「まだまだ弾きたい」
「頑張ってください」
「はい!」