6日午後2時過ぎ、雨の神奈川・相模原市で「イット!」のカメラがとらえたのは、雨宿りしているかのように身を潜めた“左手のない二足歩行のサル”です。

二足歩行で軽快に走り去り、画面奥に消えたサル。
姿を消した付近を捜索すると、再びカメラの前に姿を現しましたが、飛び跳ねるような小走りでまたもや走り去りました。

サルを目撃した親子は、「大きかった。あしたから学校が始まるからちょっと怖い。人間みたいですよね」と話しました。

サルがあさっていた茂みを見ると、捨てられていたサツマイモが。
道路に散乱したイモの皮をたどって、なおも捜索を続けると…、サルは車の上で右手を器用に使い芋を食べていました。

4月、埼玉県や東京・練馬区付近で目撃された二足歩行のサル。
このゴールデンウィーク中は、相模原市や東京・八王子市で相次いで目撃情報が寄せられました。

5日午後5時過ぎ、相模原市で撮影されたのは、運んできた黒と黄色のしま模様のロープを放り投げ、芝生にゴロンと横になったサル。

しばらくすると、立ち上がって右手でロープを引きずりながら跳ねるように駆け出していきました。

サルは倉庫にあったロープを持ち出して、まるで子どものように遊んでいたといいます。

その10分後には、右手に持った緑色のジョウロを引きずりながら、屋根の上を二足歩行。

さらに右手に持ったタオルを大きく振り回しながら歩く姿も見られました。

5日の午前中には、交通量の多い相模原市内の道路を二本足で猛ダッシュする姿もとらえられていたサル。

専門家は、四足歩行から二足歩行で移動するようになったことで、サルの行動にさまざまな変化が起きているのではないかと指摘します。

京都大学大学院理学研究科・中川尚史教授:
(二足歩行になる)過程で手が空く、前足を移動に使わなくていいわけですから。何かしら持ったり、それを持って移動するところが見られてると思う。一個体の中での話ですから、進化ではないんですけれども、人類の進化を推察するうえでは面白い映像だとは思う。