20歳の女性が行方不明になっている事件。
遺体には燃やされたような形跡があるとのことなんですが、証拠隠滅の可能性も気になります。
さらに、女性が行方不明になる直前に生活していた住宅を取材しますと、ストーカー被害の詳細が明らかになってきました。
1日夕方、一連の事件の対応に当たっていた神奈川県警川崎臨港警察署で抗議の声を上げる人々。
警察署には親族や関係者など50人ほどが訪れ、ストーカー被害の対応に当たった警察官と話をさせることを求める抗議の声を上げました。
神奈川・川崎市にある元交際相手の男性の住宅の床下の収納から、一部が白骨化した性別不明の遺体がバッグに入れられた状態で見つかった事件。
この事件に自身の娘・岡﨑彩咲陽さんが巻き込まれているのではと訴え続ける父親を、番組では2025年に入ってから取材を続けていました。
番組のスタッフが家族などがSNSに行方不明者の情報を呼びかける投稿を目にしたのをきっかけに取材が進んでいた最中で発覚した死体遺棄事件。
そして2日、警察はこの遺体について身体的な特徴から若い女性と推定され、死後1カ月以上が経過している可能性があることを発表しました。
さらに、捜査関係者によると遺体には燃やされた痕も残っていたということです。
遺体の身元はいまだ判明していませんが、複雑な胸中を抱える彩咲陽さんの父親が取材に応じ、「気持ち的には彩咲陽ではないことを祈ってます。どこかで生きていてくれればと思いますけど」と話しました。
彩咲陽さんが失踪後、番組では家族への継続取材を行う中で、事件の背景が少しずつ見えてきました。
彩咲陽さんが身を寄せていた祖母の自宅から行方が分からなくなった2日後の2024年12月22日。
同居する祖母が、1階の窓ガラスが割られているのに気づきました。
さらに、窓ガラスが割られた住宅の外には不自然な状態でブロックが置かれていました。
何者かが自宅に侵入するために置いたものなのでしょうか。
警察が自宅に家宅捜索に入る2日前の4月28日、家族の許可を得て取材ディレクターが実際に室内に侵入できるか実践してみると、いとも簡単に室内へ侵入することができました。
そして、室内には何者かが侵入したとみられる形跡が残されていました。
それは、1階の壁に残された無数の手形の跡。
この手形について家族は、何者かが窓ガラスを割って侵入した際のものではないかと話します。
また、彩咲陽さんと交友関係にあった友人は彩咲陽さんの身を案じていました。
彩咲陽さんの友人:
(元交際相手と)けんかは頻繁にしていた。実際に暴力振るわれたと言って、けんかして殴られたとかもあった。
さらに友人は、「(相談が)あって、何度もやめなと伝え、実際にけんかを目の当たりにして止めたりしていた」と彩咲陽さんから元交際相手の男性のストーカー行為の相談を受けていました。
警察は、元交際相手の男性が何らかの事情を知っている可能性があるとみて調べていますが、男性は現在、海外にいるとみられています。
また、番組の取材で、彩咲陽さんがストーカー被害を受けていた詳細も判明し始めています。
20歳の誕生日を迎える前日、2024年12月12日の午前4時10分に住宅の2階から彩咲陽さんと友人が撮影した動画。
映像に映る目出し帽の男は彩咲陽さんらがいた2階に視線を送りながら、辺りを執拗に歩き回っています。
この動画が撮影されたわずか4分後、彩咲陽さんは警察に電話をしていました。
彩咲陽さんの携帯電話の通話料の明細書を見ると、目出し帽の男の姿を捉えた4分後の午前4時14分27秒、約9分間、警察に通報していましたことが分かります。
彩咲陽さんは12月に入ってから行方が分からなくなる12月20日まで、実に9回にわたり警察に連絡。
捜査関係者によると、その中には「家の周りに男がいそうです」などという具体的なストーカー被害を訴える内容もあったということです。
家族は、“警察がもっと適切な対応をしていれば彩咲陽さんの命を救えたかもしれない”と訴え続けています。