ベトナム政府などからの要請を受け、新潟県長岡市の企業が行っている農業のデジタル化支援事業の成果報告会が現地で開かれました。県内企業の技術がアジアの農業発展に一役買っています。
ベトナム南部のメコンデルタ地域に位置するカントー市。この日はベトナムの政府関係者など約240人が集まり、大規模な会合が開かれていました。
【ソリマチ 反町秀樹 社長】
「今後も日本・ベトナム、両国の政府機関の皆様の支援をいただきながら、ベトナム農業の発展、特に農業組合の持続可能な成長の支援に貢献できるよう努めてまいりたい」
農業が盛んなベトナムですが、生産コストが大きい一方、品質が低く、安価でしか販売できず農業経営の安定化が課題となっています。
こうした中、ベトナム政府の農業農村開発省は去年、農業の付加価値を高めるべくプロジェクトを立ち上げ、長岡市で会計ソフトの開発などを手掛け、ベトナムに現地法人を持つソリマチに協力を要請。
ソリマチはこれに合意し、ベトナム国内の農協に対する会計や生産管理のクラウドシステム導入などを通し、農業のデジタル化を後押ししています。
プロジェクト開始から約1年で開かれた今回の成果報告会では、デジタル化を通し、生産性を大きく向上させた農協が表彰され、農業農村開発省の副大臣は事業の成果を評価しました。
【農業農村開発省副大臣】
「ベトナムの農協にとって重要な課題解決策はデジタル化。特に会計・管理DXソフトウェアを活用し、農協の支援を続けていく」
さらに、ベトナム政府とソリマチの間で今後の連携に向けての覚書も締結されました。
この様子はベトナム国内のニュース番組でも取り上げられ、ベトナムでの農業改革への関心の高さが伺えます。
ソリマチはさらなる取り組みの推進に向け意気込んでいます。
【ソリマチ 反町秀樹 社長】
「世界の飢餓を減らすことに貢献したい。希望を持って取り組んでいきたい」
県内企業の技術が様々な形で世界に貢献しています。