■誰もが見たことのあるあの看板
※こちらの記事は「サタデーパレット」(TOSテレビ大分で土曜あさ10:25から放送中)で放送した内容を記事化したものです
ーーーー春、行楽シーズン。
子供達の楽しい声が響く別府の定番観光地である、別府ケーブルラクテンチ。
子供達が夢中になるアトラクションが数多く並ぶ園内で
我々が注目したのが・・・
ラクテンチの敷地内にそびえ立つ、巨大なカタカナ5文字の看板だ。
■ラクテンチだけではなかった?
街ゆく人のほとんどが「見たことある」と答えるほど県民の認知度も高い。
遠くからでもその巨大さが伺えるほどの大きさを誇るラクテンチのデカ文字看板だが、
そういえば県内のどこかで同じような風景を見たことがある。それが・・・
■気になる疑問が
宇佐市にある「USA」の看板。
どちらの看板もほとんどの人が「見たことある」と答えるほど有名で
山の上に巨大な文字看板を立てるというやり口も似ている。
というか、まんまハリウッド的な手法をとっている2つの看板について、
その大きさに関する疑問が・・・
「一体どっちの文字が大きいのか?」
■ここに開幕
正直どちらでもいいような気もするが、
「ハテナを気付きに変える」というコンセプトの番組、サタデーパレット。
些細なハテナも取り逃してなるものかと立ち上がった。
大分県を代表する2つのデカ文字、どっちが本当のデカ文字なのかはっきりさせたい!
そう思った番組スタッフはいっそのこと県内にあるデカ文字を集めて白黒はっきりつけることに。
名付けて、
「大分県内のデカ文字頂上決戦!Moji-1グランプリ!」
■参加資格は?
参加資格は大分県内にあるとにかく「デカい文字」
その大きさはもちろん、芸術面や素材、ドラマ性、歴史などをふまえて、
サタパレ独自の審査を行い、大分県で1番デカい文字を決める!
今回エントリーした「デカ文字」は合計4組
トップバッターを飾るのは・・・
■江戸時代生まれの巨大文字
スタッフが向かったのは豊後大野市三重町の菅生(すがお)地区。
国指定の重要文化財にも指定されている菅生磨崖仏のあるこの地域に噂のデカ文字があった。
早速、デカ文字を求めて山道を進むと・・・あった。
岩肌に刻み込まれたこちらの文字の名前は「六字名号(ろくじみょうごう)」。
Moji-1グランプリにエントリーするには申し分ないほどの巨大な文字だが、一体これは何なのか?
豊後大野市資料館の諸岡 郁さんに聞いてみた。
■豊後大野市のデカ文字、その歴史は?
◆豊後大野市資料館 諸岡 郁さん
「これは(全体で)南無阿弥陀仏と書かれています。これは江戸時代の宝暦3年(1753年)に彫られたものです」
聞くと、こちらの六字名号は今からおよそ272年前、近くにある妙覚寺というお寺の住職が住民と掘ったと記されていて、
この地域では菅生磨崖仏にも彫られるほど阿弥陀様の信仰が強かったこともあり、
この場所に巨大な文字が彫られたのではないかとのとこと。
そして、その大きさは、ひと文字あたり高さ1.75m、6文字で全長12mと、かなりの大きさである。
歴史はもちろん、その迫力も加点ポイントだろう。
「六時名号」、優勝なるか。
■たまたま見つけたダークホース
続いてエントリーした「デカ文字」は、
トップバッターの六字名号の取材を終え、次のロケ地を向かおうとしたその時に
偶然見つけた、この文字。
「道の駅みえの看板」である。
その幅およそ2m98cm。
高さは・・・
意外と大きい2m89cm!
ということでエントリーナンバー2は、
偶然見つけたけど、デカい以外に情報はない「道の駅みえの看板」だ。
■ゆりい!ぬりい!バカでかい!
熾烈な戦いが続く前半戦を終え、ここからは後半戦。
ついに我々は、Moji-1グランプリ開催のきっかけとなった
別府ケーブルラクテンチへとやってきた。
ラクテンチの大野 真由さんに案内されたのは、大きなネオン看板の文字の裏。
近くで見てみると、想像よりもかなり大きく感じる。
ラクテンチが所有する極秘の設計図によると、デカモジ看板は昭和41年(1966年)ごろに建てられ、
その高さは、ひと文字あたり4.6m、幅も4.6mとかなりビッグなことが判明。
すでに優勝候補まったなしと言わんばかりの情報も飛び出たが、
なんと、特別に文字看板の近くまで潜入させていただけることに。
近づくことで、よりそのデカさに圧倒される巨大な文字。
夜になると点灯するライトも目の前でしっかり見ることができた。
ということでエントリーナンバー3は、
別府の観光を照らし続けたランドマーク「ラクテンチの看板」だ。
■夢はでっかく!ハリウッド級
最後にやってきたのは宇佐市。
市内中心部からみてもその姿がはっきりと確認できるこの「USA看板」を調査。
まずは、看板のたっている栗山へ向かうため、USA看板の制作・管理をしている岩根 修司さんに連れられ、思ったよりもワイルドな山道を進むと、看板が見えた。
■「USA看板」実はこんな過去が
聞けば、35年前の大晦日、正月に宇佐へ帰省する人たちのために何か思い出を作ってあげたいという一心で、宇佐駅からも見えるこの山にたった一晩でUSA看板を建てたとのこと。
◆岩根 修司さん
「その時は4人で建てました。今建っているものは3代目です」
デカすぎることが災いして、台風や強風の影響で度々看板が損壊。
看板の強度を上げる工夫を施しながら立て直し、現在あるUSA看板は3代目だという。
ここで、ついにあの疑問へと切り込むと。
■まさかの事実も発覚
◆岩根 修司さん
「ウチの方が何十センチか大きくわざと作っている」
ここでまさかの事実が発覚!
岩根さんは看板を作る時からラクテンチをバチバチに意識していたそうだ。
◆岩根 修司さん
「別府に友達がいて、ラクテンチの看板の寸法を調べてきてもらって。ウチ(USA看板)が幅4m、高さ5mです。この違いで、ラクテンチさんより大きく作らせてもらいました。別府市に負けない宇佐市にしたい、負けないという気持ちで作りました」
調べた情報に多少のズレがあったのか、ラクテンチ看板よりも幅は小さいものの
その高さは5mと今大会トップのデカさを誇る。
ということでエントリーナンバー4は、
愛する宇佐のため、ラクテンチよりちょっと大きく作った「USA看板」だ。
■結果は?
大分県内のデカ文字頂上決戦 Moji-1グランプリ!
サタデーパレットスタジオメンバー(TOS小西綾音アナ、岩崎朋美リポーター、野良レンジャー竹尾悠兵)の審査ののち、結果が発表された。
栄えある優勝に輝いたのは・・・
満場一致で、宇佐市の「USA看板」となった。
■次回も開催…なるか?
大分県で一番デカい文字としてMoji-1グランプリで優勝した、「USA看板」。
大分県民の皆様は、県外から宇佐市に訪れた方に「県内イチ大きい文字なんですよ」と自信をもって紹介してほしい。
また、第2回のMoji-1グランプリ開催に向けて、より大きな文字をご存じの方は、ぜひ教えていただきたい。